動的データ交換とは? わかりやすく解説

動的データ交換

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/22 09:47 UTC 版)

動的データ交換(どうてきデータこうかん、英語:Dynamic Data Exchange, DDE)は、WindowsOS/2環境下において、複数のアプリケーションソフトウェア(アプリケーション)間で通信を行う技術である。

概要

DDEが発表されたのは1987年Windows 2.0リリース時である。それ以降、現在のWindowsでもサポートされてはいるが、より強力な後継であるOLECOMやOLE Automationにほとんどその地位を奪われた。しかし、たとえばシェルファイル関連付けなど、いくつかの場面ではまだ使われている。

DDEでは、他のアプリケーションとセッションを開始し、サーバアプリケーションにコマンドを送ったり、応答を受け取ったりすることができる。しかし、サーバアプリケーションのGUIクライアントアプリケーションに組み込んだり、サーバアプリケーションのデータをクライアントアプリケーションのファイル(構造化記憶域など)に組み込んだりはできない。DDE を使うためには、サーバがサポートしているDDEコマンドがわかっていなければならないが、一般にはコマンドは標準化されていない(たとえばブラウザ用のSpyglass仕様のように、いくつかの標準は存在するが)。したがって、制御したいサーバアプリケーションのそれぞれに対する専用のコードをクライアントアプリケーションにそれぞれ追加するか、スクリプト言語やマクロ機能がクライアントアプリケーションで提供されていなければ、DDEを活用するのは難しい。

DDEの一般的な用途としては、市販のソフトウェアの制御を行うためのカスタムアプリケーションがある。たとえば、Microsoft ExcelとDDE対話を開始してDDEコマンドを送り、スプレッドシートを開いてデータを追加したりする社内向けカスタムアプリケーションが、C言語やその他のプログラミング言語で開発されるなどといったことができる。しかし今日では、(COMの一部である)OLE Automationでエクセルオブジェクトモデルが使われるようになっている。

NetDDE

WindowsにはNetDDEと呼ばれる機能もあり、別々のPCで実行されているアプリケーション間でDDEメッセージを送ることができる。NetDDEを使っている著名なアプリケーションには、クリップボードビューアとハーツがある。NetDDEはWindows Server 2003Windows XP Service Pack 2の初期状態では無効になっており、Windows Vistaでは完全に廃止される。

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