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秋田実季

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/30 08:45 UTC 版)

秋田 実季(あきた さねすえ)は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての大名安東愛季の子[1]


注釈

  1. ^ 『秋田家系図』などでは応永年間(15世紀初頭)に津軽下国家が秋田湊を討伐するという記述があるものの、江戸時代の菅江真澄の著作に描かれた男鹿半島地方の神社棟札寺院境内多宝塔の紀年銘などより、現在では安東一支族の秋田地方定着は鎌倉時代にさかのぼることが確実視されている[2]
  2. ^ 檜山安東氏は、16世紀に入ってからも蝦夷地の代官蠣崎氏(のちの松前氏)の徴収する関銭の大半を上納させ、軍役を課すなど蝦夷沙汰権に由来する経済力と軍事力を有していた[3]
  3. ^ 蔵入地は秋田郡の八郎潟南東岸や豊島郡(のちの河辺郡)の肥沃な土地が多く、実季領と入り組んでいた[9]
  4. ^ 『浅野家文書』によれば、東北地方の大名の割当は、蒲生1,500名、伊達500名、最上300名、南部100名、由利五人衆88名、本堂25名、大崎10名であった。天正19年の『覚上公御書集』では蒲生3000名、最上500名、秋田250名、南部200名、津軽150名となっている。なお『覚上公御書集』記載の員数は渡海割当だけではなく、それを含む軍役の総数である[12]
  5. ^ 『秋田城之助殿分限帳』によれば、蔵入地2万9,000石余については実季の家臣13名が代官となって村落の支配にあたっており、代官13名は重臣から軽輩までさまざまな階層の家臣よりなる。実季直領は1万700石余で、一族重臣による代官24名による支配がなされる。一族重臣24名は「三ケ一代官衆」と呼ばれ、その分の石高は2万3,200石余、一般家臣には多種多様な家臣を含む97名で、その分は3万1,000石余であった。それ以外に、特定の職能に基づく軽輩を主体とする直属家臣団があり、鉄砲衆45名1,250石、御鎧衆24名514名、飛脚衆12名151石という内訳であった。他に寺社領として2,303石があてられていた[14]
  6. ^ 湊安東氏は長期にわたって秋田市高清水丘の古代秋田城を利用していた。湊城が土崎の地に移ったのは織豊政権期に入ってからであり、一国一城令によって廃城となった後に現在曳山行事で有名な土崎神明社が建てられた[15]
  7. ^ 実季の正室円光院。細川昭元の娘であった。

出典

  1. ^ 上田正昭、津田秀夫、永原慶二、藤井松一、藤原彰『コンサイス日本人名辞典』(第5版)、三省堂、2009年、16頁。
  2. ^ 塩谷 1987, pp. 93–94, 「安東氏とその時代」.
  3. ^ 小林 & 大石 1978, p. 170, 小林清治「大名権力の形成」。原出典は海保嶺夫「松前家臣団の成立-道南における中世的世界の解体過程-」『松前藩と松前』第9号、松前町史編集室、1976年。 
  4. ^ a b c d 小和田 2007, pp. 137–140.
  5. ^ 今村 1969, p. 60.
  6. ^ 小林 & 大石 1978, pp. 169–172, 小林清治「大名権力の形成」.
  7. ^ 今村 1969, p. 62.
  8. ^ a b c 板橋 2000, pp. 62–63.
  9. ^ a b c 今村 1969, p. 66.
  10. ^ 塩谷 1987, pp. 101–102, 「秋田杉と手工業」.
  11. ^ 今村 1969, pp. 66–67.
  12. ^ 小林 & 大石 1978, pp. 230–233, 藤木久志「中世奥羽の終末」.
  13. ^ 加藤 1982, pp. 202–204, 「豊臣政権と秋田地方」.
  14. ^ 加藤 1982, pp. 199–200, 「豊臣政権と秋田地方」.
  15. ^ 塩谷 1987, p. 117, 「秋田杉と手工業」.
  16. ^ 塩谷 1987, p. 117-118, 「秋田杉と手工業」.
  17. ^ a b 鈴木登「安東氏」『秋田大百科事典』秋田魁新報社、1981年9月、71頁。ISBN 4-870-20-007-4 
  18. ^ a b c 加藤 1982, pp. 213–216, 「慶長五年の明暗」.
  19. ^ 阿部哲人「慶長五年の戦局と最上義光」『山形史学研究』45合併号、2016年。 /所収:竹井英文 編『最上義光』戎光祥出版〈シリーズ・織豊大名の研究 第六巻〉、2017年、77-87頁。ISBN 978-4-86403-257-5 
  20. ^ a b 塩谷 1987, pp. 122–123, 「秋田杉と手工業」.
  21. ^ 東北大学附属図書館「秋田家史料目録解題」
  22. ^ 「図説福井県史」中世12(福井県公文書館)
  23. ^ 福井県の文化財(福井県)
  24. ^ 『戦国武将データファイル』デアゴスティーニ、2011年、40-06頁。 


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