12の演奏会用エチュードとは? わかりやすく解説

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ラヴィーナ:12の演奏会用エチュード

英語表記/番号出版情報
ラヴィーナ:12の演奏会用エチュードDouze études de concert Op.1出版年1838年  初版出版地/出版社: Lemoine  献呈先: Monsieur Zimmerman

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 アレグロ Allegro2分30秒 No Image
2 プレスト・ノン・トロッポ Presto non troppo 2分30秒 No Image
3 プレスト Presto 3分00 No Image
4 レント Lento 2分30秒 No Image
5 アレグレット・コン・グラジア Allegretto con grazia 2分30秒 No Image
6 アレグロ・クアジ・プレスト Allegro quasi presto 3分00 No Image
7 プレスト・エレジラメンテ Presto eleggieramente 2分00 No Image
8 アレグロ・ディ・ブラヴーラ Allegro di Bravura 2分30秒 No Image
9 モデラート Moderato 2分00 No Image
10 アレグレット・アジタート Allegretto agitato 2分30秒 No Image
11 モデラート .Moderato 3分30秒 No Image
12 アレグロ・モデラート Allegro moderato2分30秒 No Image

作品解説

2011年5月 執筆者: 上田 泰史 

No. 1 Allegro ハ長調
アルペッジョ歌唱的な旋律練習曲。ニオクターヴに渡る急速なアルペッジョ順次左右の手現れる当時ピアノ高音持続しにくかったため、中音域に優美な旋律を置くことが好まれた。

No. 2 Presto non troppo ニ短調
急速な和音連打練習曲絶えざる16分音符リズム蒸気エンジンのような機械的運動思わせる発展しつつある産業化社会象徴するのような一曲

No. 3 Presto ハ長調
分散和音重音練習曲左手大きく跳躍する伴奏音型を奏する旋律は常に中音域に置かれ巧み転調によって次々色調変化する

No. 4 Lento ヘ長調
重音同音連打練習曲右手最上声部旋律とそれに寄り添う同音連打副旋律同時に奏でる

No. 5 Allegretto con grazia ニ短調
跳躍練習曲手のひらを返すようにして1拍の内に1オクターヴ上の音域打ち鳴らす順次両手に同じ音型が現れる

No. 6 Allegro quasi presto ロ長調
付点リズム和音奏でる練習曲中間部ト長調転調する。曲全体和音のみで構成されるが、転調によって見事に展開される多様性富んだ和声継起ラヴィーナ卓越した創意とそれを支え確固たる理論的基盤物語っている。

No. 7 Presto non troppo e leggieramente ハ長調
装飾音練習曲。鈴の様になる愛らしい装飾の後には時折オクターヴ越え困難な跳躍現れる

No. 8 Allegro di bravura ヘ長調
重音を含む分散和音反復練習曲。この伴奏音型は左右の手順次現れ最後両手で同じ音型を奏する

No. 9 Moderato 変ニ長調
両手並行するアルペッジョ奏でる練習曲左右対称な手の構造から、ショパン作品25第1番示したように分散和音対称的に配置するほうが演奏容易だが、ラヴィーナ敢えて方向に向かうアルペッジョ選んだ

No. 10 Allegretto agitato 変ロ長調
左手伸ばしてアルペッジョ奏で右手重音を伴う分散和音を弾く練習曲中間部には変ト長調イ長調中心とするより遠い調への逸脱見られる

No. 11 Moderato 変ホ長調
急速に手を交差させる練習曲旋律は一音おきに左右の手交互に奏される愛らしい旋律の割に正確に音を当てるための技術集中力要求される

No. 12 Allegro moderato 変イ長調
右手重音を伴う三連符左手跳躍重音練習曲一定のリズムパターンによって約10種類旋律パターン転調しながら次々現れる

執筆者: 金澤 攝

1838年出版ラヴィーナ第一作は、彼の全作品中の最難曲となっており、音楽的完成最初から踏破している。このようなケース極めて珍しい。信じ難いスピード指定がある。パリ音楽院の師、ツィメルマン献呈出版ルモワーヌ順次両手に同じ音型が現れる

No. 6 Allegro quasi presto ロ長調
付点リズム和音奏でる練習曲中間部ト長調転調する。曲全体和音のみで構成されるが、転調によって見事に展開される多様性富んだ和声継起ラヴィーナ卓越した創意とそれを支え確固たる理論的基盤物語っている。

No. 7 Presto non troppo e leggieramente ハ長調
装飾音練習曲。鈴の様になる愛らしい装飾の後には時折オクターヴ越え困難な跳躍現れる

No. 8 Allegro di bravura ヘ長調
重音を含む分散和音反復練習曲。この伴奏音型は左右の手順次現れ最後両手で同じ音型を奏する

No. 9 Moderato 変ニ長調
両手並行するアルペッジョ奏でる練習曲左右対称な手の構造から、ショパン作品25第1番示したように分散和音対称的に配置するほうが演奏容易だが、ラヴィーナ敢えて方向に向かうアルペッジョ選んだ

No. 10 Allegretto agitato 変ロ長調
左手伸ばしてアルペッジョ奏で右手重音を伴う分散和音を弾く練習曲中間部には変ト長調イ長調中心とするより遠い調への逸脱見られる

No. 11 Moderato 変ホ長調
急速に手を交差させる練習曲旋律は一音おきに左右の手交互に奏される愛らしい旋律の割に正確に音を当てるための技術集中力要求される

No. 12 Allegro moderato 変イ長調
右手重音を伴う三連符左手跳躍重音練習曲一定のリズムパターンによって約10種類旋律パターン転調しながら次々現れる


デーラー:12の演奏会用エチュード

英語表記/番号出版情報
デーラー:12の演奏会用エチュード12 Etudes de concert Op.30出版年1839年  初版出版地/出版社: Meissonnier  献呈先: Hector Berlioz

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 ハ長調 C-durNo Data No Image
2 イ短調 a-mollNo Data No Image
3 ホ短調 e-mollNo Data No Image
4 変ニ長調 Des-durNo Data No Image
5 トレモロ・エチュード Tremolo-EtudeNo Data No Image
6 イ長調 A-durNo Data No Image
7 左手のためのエチュード Etude für die linke HandNo Data No Image
8 ヘ長調 F-durNo Data No Image
9 ヘ短調 f-mollNo Data No Image
10 コンクールエチュード Der Wettstreit, EtudeNo Data No Image
11 変ニ長調 As-durNo Data No Image
12 トリラー・エチュード Triller-EtudeNo Data No Image

作品解説

2011年5月 執筆者: 上田 泰史 

No. 1 Allegro ハ長調
連続する重音練習曲高音域よりもむしろよく持続する中音域に旋律を置く書法は、同時代ピアニスト作曲家たちに好まれた。

No. 2 Moderato イ短調
手の跳躍4、56度等による重音練習曲ホ長調から主調移行する中間部終わり急速な手の交差を伴う。

No. 3 Allegro  ホ短調
連続する三度オクターヴ分散和音練習曲主題初め中音域に置かれるが、二回目以降オクターヴ提示されるギター爪弾き思わせる伴奏乗せて歌われるセレナード風の軽やかな一曲

No. 4 Allegretto grazioso  変ニ長調
右手旋律伴奏同時に奏でる練習曲豊かな転調強弱対比によって鮮やかなコントラスト生み出される

No. 5 Moderato  変イ長調
オクターヴによるトレモロ練習曲主題トレモロ中に静かに浮かび上がるイ短調中間部では両手が2オクターヴ急速に行き来しながら中音域に置かれ旋律音を交互に取り合う

No. 6 Allegro  イ短調
連続する様々な重音練習曲左手には敏捷な音階分散和音割り当てられる劇的な主部とは対照的にイ長調中間部には歌唱的な旋律現れそれぞれの手で旋律伴奏引き分ける練習となる。

No. 7 Molto lento  ロ長調
左手のみで複数声部引き分ける練習右手敏捷な音階練習曲左手による前半部分では序奏続いて壮麗なテーマ提示される対して中間部は広音域軽やかに行き来する右手音階練習になる。

No. 8 Moderato  ヘ長調
ポリフォニック(多声的)な序奏続き素朴な唄が奏でられる。

No. 9 Allegretto agitato ma non troppo presto  ニ短調
低音域で奏でられるロシア風な主題右手アルペッジョ伴奏される。中間部では左右の手交互に中音域の旋律取り合う主題オクターヴ力強く回帰する

No. 10 Allegro  変ロ長調
オクターヴ三度四度組み合わせ練習曲。手の交差しながら奏でる音のアラベスク中に巧みに旋律織り込まれる。

No. 11 Andantino  変イ長調
分散和音取り巻かれ中音域の旋律奏でる練習曲めまぐるしく転調する中間部経て回帰する主題重音を伴う三音符の分散和音伴い難易度を増す。

No. 12 Allegro  ロ長調
トリル練習曲4/4拍子即興的な部分明確な旋律を持つ6/8拍子部分交互に配置される6/8拍子セクションにおいて右手トリル奏でながら同時に旋律線をも担う。




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