11球目から21球目とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 11球目から21球目の意味・解説 

11球目から21球目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 22:19 UTC 版)

江夏の21球」の記事における「11球目から21球目」の解説

11球目に敬遠となって無死満塁となり、江夏失点敗戦覚悟した。そこで江夏開き直り、次打者佐々木恭介に対して押し出し犠牲フライなどのような中途半端な結果になることを嫌い、「打てものなら打ってみろ」という強気投球展開した。これが江夏始め広島側にとって完璧な組み立てとなり、一方西本無死満塁という絶好機会に勝ちを確信してしまい、逆に落ち着き失っていた。佐々木への初球12球目)はバット出しかけたが止め江夏打ち来ている、つまりスクイズは無いことがわかった。さらに江夏は、佐々木狙い球をカーブ変えたことを読み13球目に外角直球投げた。これを佐々木見逃してストライクとなった14球目に佐々木三塁線際どいファウル打った。見る角度によってはヒット見えたため、近鉄勝利思い一塁ベンチ紙吹雪舞った。しかし江夏は、「あのコース内角ベルト付近)を引っ張って絶対ヒットならないファウル内野ゴロか」と確信しており、全く慌てなかったという。観戦していた野村も「カウント稼ぎに振らされた」と分析し、全く驚かなかったという。この直後一塁衣笠祥雄江夏元へ向かい、「オレもお前も同じ気持ちだ。ベンチブルペンのことなんて気にするな」と声を掛けたという。江夏はこれについて、自分打たれ衣笠辞めるのは「考えてみればバカバカしい」としつつも、自分と同じ考えを持つチームメイトがいたことに「嬉しかった」「心強かった」とし、平静さ集中力取り戻すことが出来たという。その直後佐々木への勝負球として平野投じた8球目(ハーフスイング取られ膝元落ちカーブ)を思い出し実際に17球目に投じて佐々木三振打ち取っている。 野村によれば15球目と16球目はウィニングショットとなった17球目のための布石であるという。15球目を胸元に「捨て球」として投じ16球目は同じく捨て球」として内角低め直球17球目に16球目と同じ軌道打者近くスッと落ちカーブ投じたことで、佐々木の「目の錯覚」を利用して空振り奪ったのである18球目、石渡茂外角からのカーブに全く反応しなかったため、江夏スクイズが来ることを確信した。第7戦に入って近鉄側のブロックサインはほぼ解読できたが、この場面でスクイズサイン出ていたかは分からなかったという。三走の藤瀬によればスクイズ可能性があることは無死三塁時点言われており、実際に18球目にスクイズサイン出たと言っている。 この試合最大ターニングポイントとなった19球目は、江夏石渡双方証言食い違い白眉である。 江夏カーブ握りのまま投球しスクイズ外しており、これを「意図的に外した」と主張している。江夏投球フォームには一旦、一塁側(近鉄側)を見てから投げ直前打者を見る癖があるが、これは阪神時代金田正一から教わったもので、こうすることで打者呼吸読みその瞬間ボールを外すことが出来るという技術である。この19球目がまさに真骨頂で、ボール手を離れる直前石渡バント構えをするのが見えたため、握り変える間もない咄嗟判断カーブ握りのまま外した。これは、石渡がこの打席でいつか必ずスクイズをしてくる確信あったかわかったのかもしれないとしているほか、捕手水沼が三走・藤瀬動き見て立ったのが見えたという(江夏は左投げのため、三走は投球時に死角となる)。江夏カーブ2種類あり、この時に投げようとしたのは真上から投げ下ろすタイプカーブだったため、直球変えることの出来ない握りだった。 一方石渡は、江夏投球が「偶然すっぽ抜けた」と考えており、この球をフォークボール認識している。石渡は「バット当てられない球では無かった」としながらも、スクイズ速球タイミング合わせてやるもので、本当に意図して外したのなら大変なことだとしている。その石渡三振打ち取った21球目は、ウィニングショットとなった17球目と同じ、膝元落ちカーブだった。

※この「11球目から21球目」の解説は、「江夏の21球」の解説の一部です。
「11球目から21球目」を含む「江夏の21球」の記事については、「江夏の21球」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「11球目から21球目」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「11球目から21球目」の関連用語

11球目から21球目のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



11球目から21球目のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの江夏の21球 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS