騎兵科職種専門教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/04 07:34 UTC 版)
「陸軍機甲学校 (アメリカ合衆国)」の記事における「騎兵科職種専門教育」の解説
騎兵リーダーズ課程(CLC) 機動大尉専門課程を修了するか大隊長から推薦された、准尉、中尉から中佐の将校及び戦闘指揮班下士官課程を修了した曹長以上の下士官に対して、高強度紛争及び対反乱作戦における騎兵中隊・騎兵大隊における戦術的な警戒監視の教育を行う。 教育期間は3週間。教育内容は、偵察計画の作成、偵察アセットの同調、偵察装備品の展開、偵察警戒の戦術技法、ミッション・コマンドである。 本課程は騎兵部隊の隊員だけでなく、地上作戦を支援する統合作戦の担当者も入校することが出来る。 陸軍偵察課程(ARC) 幹部初級課程を修了した少尉から大尉の将校及び戦闘指揮班下士官課程を修了した2等軍曹以上の下士官に対して、偵察警戒要領、斥候小隊のドクトリンの教育を行う。教育期間5週間。 教育内容は、主力から離れて行動する斥候小隊の運用法、UAV、空地協同、ナビゲーションの技術的事項を学ぶ。本課程は10日間の座学、13日間の野外訓練が行われる。本課程は、1986年、若年将校に偵察要領を指導するために創設された。 本課程は、1991年の湾岸戦争(砂漠の嵐作戦)において、その有用性が認められ、1995年に他の特技区分の将校に、2002年に下士官も入校できるようになった。 2018年現在、機甲幹部初級課程(ABOLC)を修了した将校はARCへの入校が推奨されている。そのため、学校は、2017年からABOLCの修了日とARCの開始日を連接させ、ABLOCの修了者全員が入校できるようにARCを8~12クラスに増加させている。 偵察監視リーダー課程(RSLC) 歩兵科又は騎兵科の斥候、海兵隊、航空兵、特殊部隊、法執行機関、留学生等のあらゆる隊員に対して、偵察の基礎を教育する。教育期間5週間。 第1週目に光学、赤外線等の監視装置の取り扱い、7時間15kmのナビゲーション、偽装、追尾、監視所の選定と運営、隠密行動の訓練を行う。第2週目に短波(HF)、超短波(VHF)、極超短波(UHF)の無線通信(音声及びデータ)、潜入と離脱の訓練を行う。第3、4週目に作戦計画の作成、空路潜入、偵察監視、火力要求、離脱の実働訓練を行う。 学生は入校にあたり空挺又はレンジャー(英語版)の資格は必要ない。 高度状況認識(ASA) 3等軍曹から大尉に対して、人間の行動パターンや認識の仕方の教育を行う。教育期間は4週間。 座学においては心理学やクリティカルシンキング等について学ぶ。 実習訓練においては、テロリストと住民が混在する集落を400~1,000mの距離から監視して異変の兆候を察知する要領、長老や集会を行っている人と話をして町全体の雰囲気を察知する要領、危険地域の地上標識の設置法などを学ぶ。 対IED戦術指導員(DCT-MT) 3等軍曹から1等軍曹に対して、中隊及び大隊レベルの対IED訓練指導員の養成教育を行う。教育期間は2週間。 第1週は、車載及び個人携行の対IED機材の操作、脅威判断、計画作成、部隊訓練、基本指導等について訓練する。第2週は中隊、小隊、分隊レベルの対IED演習を行う。 小型無人航空機システム指導員(SUAS) 3等軍曹から1等軍曹に対して、グループ1無人航空機(RQ-11 レイヴン等)の操作、技術的事項、訓練管理、訓練指導法の教育を行う。教育期間3週間。 戦闘顧問訓練課程(CATC) 2等軍曹以上の隊員に対して、対外治安部隊の戦闘顧問になるための教育を行う。本課程の修了者は軍事顧問団の一員として治安部隊支援旅団とともに業務を行うことができる。
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