騎兵銃型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 05:40 UTC 版)
「モシン・ナガンM1891/30」の記事における「騎兵銃型」の解説
1939年2月26日には、M1891/30の騎兵銃型であるM1938が制定された。 M1938は基本構造はM1891/30と変わらないが、全長101.6cm・銃身長50.8cm・重量3,470gと小型化された。しかし、M1891伝統のスパイク型銃剣は装着できなかった。主に騎兵、通信兵、砲兵で使用された。 ソ連赤軍は第二次世界大戦で実戦を経験すると、平原だけでなく、森林や塹壕、市街地などでも戦闘が行われ、障害物を越える戦闘もあったため、全長123cm(着剣状態では166cm)もあるM1891/30では不便であることに気付いた。また、白兵戦を重視する観点から、M1938に折り畳み式の銃剣を備え付けることが検討され、1943年5月に8種類がテストされた。そこで、セミンのシステムが採用された。 1944年1月に、M1938に折り畳み銃剣を備えた改良型のM1944が、歩兵・騎兵・補給部隊用として交付され、これをもってM1891/30・M1938の生産は中止された。 M1944は、スパイク型銃剣を銃口右側に装着し、普段はこれを側面へ折り畳んで収納する。全長102cm・銃身長51.5cm・重量3,900gで、交戦時に白兵戦への切り替えが容易となり、狭い戦場でも取り回しが便利になった。300 - 400mでの命中率は、M1891/30とそれほど劣らなかったという。 M1938騎兵銃。 上から見たM1944の銃剣取り付け基部。
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