音楽と作曲様式とは? わかりやすく解説

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音楽と作曲様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 02:28 UTC 版)

ジョヴァンニ・ガブリエーリ」の記事における「音楽と作曲様式」の解説

ジョヴァンニ・ガブリエーリは、当時流行多くジャンル作曲したにもかかわらず明らかに合唱のための宗教曲器楽曲好んでいた。声楽のための世俗曲は、すべてかなり初期の作品である。後半生においてガブリエーリは、声楽器楽のための宗教曲専念して音響効果最大限追究した聖マルコ大寺院ジョヴァンニ・ガブリエーリ前後する作曲家同じように、彼もまたこの大寺院の異例な空間配置利用しようとしようとした。左右両陣の互いに向き合う聖歌隊席(と、それぞれに1つずつしつらえられオルガン)が、著し空間効果――エコーディレイ一種ステレオ効果――が得られるのである。 ほとんどのジョヴァンニ・ガブリエーリ作品は、合唱集団ないしは器楽集団が、まずは左手から聞こえ、それを右手音楽家集団が追うというように、一種アンティフォナ様式によっている。このような分割合唱様式は、数十年来伝統があり、少なくともヴェネツィアにおいて開祖はおそらくアドリアン・ヴィラールトであったにせよ、ジョヴァンニ・ガブリエーリは、楽器法において二つ上のグループ厳密に方向付けることにより、器楽集団や声集団利用を、細心の注意をもって決定した最初作曲家となったのである聖マルコ大寺院アコースティックはこの400年の間にほとんど変化していないので、楽器は、適切に配置すれば、遠い地点でも完全に明晰に聞き分けることができる。したがって、たとえば弦楽器独奏者と金管楽器集団というような楽器編成は、文字にすると奇妙に見えても、聖マルコ大寺院響かせてみるなら、完璧なバランス保っているのであるガブリエーリ楽器活用においてだけでなく、強弱記号の展開においても独創的であった。《ピアノフォルテソナタ Sonata pian' e forte》は、おそらく強弱法用いた最初期作品である。しかもその上通奏低音用いた最初作曲家一人でもあった。通奏低音は、1602年ロドヴィコ・ヴィアダーナの曲集によって一般化した作曲技法だったからである。

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音楽と作曲様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 04:44 UTC 版)

カルロ・ジェズアルド」の記事における「音楽と作曲様式」の解説

ジェズアルド余生において罪悪感苦しめられたという証拠無視できないし、自作においては罪の苦しみ表現したのかもしれないジェズアルド作品で一番明らかな特徴は、極端な感情を示す語への、風変わりな曲付けである。「愛」「苦痛」「死」「恍惚喜悦」「苦悶」などといった言葉ジェズアルドマドリガーレ頻繁に登場しており、歌詞のほとんどが恐らくジェズアルド自身によって作詞されたのだろう。 ジェズアルド殺人犯として有名になった半面ルネサンス音楽の最も実験的かつ最も表現主義的な作曲家中でも間違いなくとりわけ大胆な半音階技法作曲家として今なお名高いジェズアルド用いたような半音階進行は、19世紀後期ロマン派音楽になるまで再び現れることがなく、調性音楽という文脈においては直截並び立つ存在がなかったのであるジェズアルド出版された作品は、宗教曲世俗曲器楽曲3つのカテゴリー分けることができる。中でも最も有名なのは、6つマドリガーレ集(1594年から1611年まで)と、《聖務週間日課のためのレスポンソリウム集》(1611年出版)である。出版作品のほかに、ジェズアルド大量の手稿譜も遺した。未出版作品中にも半音階技法による最も表情豊かな表現力を見ることができるだけでなく、モノディのような前衛的な作曲形態による楽曲含まれている。そのいくつかフェラーラ滞在中に、特に同地卓越した音楽家のために作曲された。 《マドリガーレ第1集》は、様式において同時代の他のマドリガーレ作曲家きわめて近い。後年マドリガーレ集では、転調対斜リズム激し対比試行増加しており、《第5巻》と《第6巻》はその最も有名で著しい例となっている(《かなしや吾は死す "Moro, lasso, al mio duolo" 》と《美しい人よ貴女がいないと "Beltà, poi che t'assenti" 》は、ともに 1611年出版された《第6巻》に所収)。 ジェズアルド様式特徴は、部分的な構成にある。つまりは強烈なところどころ衝撃的な半音階進行から成るわりあい緩やかなパッセージと、急速なテンポによる全音階的パッセージとの交替である。歌詞は、一つ一つ語句最大限注意払われ音楽によく馴染んでいる。半音階的パッセージには、単独フレーズ中に半音階12音すべてを含む例もあるのだが、尤もそれらは別々の声部にばら撒かれている。ジェズアルド半音階的3度進行とりわけ好み一例挙げると、《かなしや吾は死す》の開始において、イ長調ヘ長調主和音同士を、また嬰ハ長調イ短調主和音同士連結している。 最も有名な宗教曲は、《聖務週間日課のためのレスポンソリウム集》であろう様式的には、マドリガーレ・スピリトゥアーレ(聖句に基づくマドリガーレ)として作曲されている。とりわけイエス苦悩や、聖パウロイエス裏切った罪悪感についてのくだりにおいて、後年マドリガーレ集に見られるような、鋭い不協和音衝撃的な半音階並置使われている。

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