聖句
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 21:20 UTC 版)
聖句(せいく)は、聖書の箇所を意味する語。ギリシャ語の"γραφή"(古典再建音転写: グラフェー、現代ギリシャ語転写: グラフィ)の訳語でもある。聖書を引用する時、聖句と書く場合がある(ただし教派によってはこの語彙が用いられないところもある)。
ギリシア語: "γραφή"は、日本語訳聖書で聖書あるいは聖句と訳されるが、聖書と訳されている箇所が多い。古典ギリシャ語、現代ギリシャ語のいずれにも、単に「書き物」といった意味もあるが[1][2]、現代ギリシャ語において聖書を明確に指す場合には「聖なる」を表す形容詞を付けて"Αγία Γραφή"と呼称する[2]。
文語訳聖書と新改訳聖書の場合、使徒の働きでは、8章32節で聖書と訳される同じギリシャ語が、35節で聖句と訳されている。ここでは、聖書が旧約全体、聖句が一部をあらわしているが、必ずしも全体と部分で分けて翻訳されているわけではない。マルコ12:10、ヨハネ19:36、ヤコブ2:23、ヨハネ13:18,17:12、使徒1:16、ルカ4:21、ヨハネ7:38、42、ローマ4:3、ガラテヤ4:30、第一テモテ5:18もグラフェーである。
口語訳聖書では、ルカ4:21、ヨハネ20:9、使徒8:35、新改訳聖書では、使徒8:35、新共同訳聖書では、マタイ23:5で聖句の訳語が使われている。
脚注
- ^ 岩隈直『新約ギリシヤ語辞典』101頁、山本書店、2006年5月11日 増訂7版 ISBN 4841400303
- ^ a b 川原拓雄『現代ギリシア語辞典』50頁、リーベル出版、1992年9月1日 初版 ISBN 4897980003
- ^ 日々の聖句・ローズンゲン(ベテスダ奉仕女母の家、毎年発行)
参考文献
- 『新聖書辞典』いのちのことば社
聖句
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聖句(聖書からの引用)のうち、エヴァンゲリスト(福音史家)はテノール、イエスやピラト、ペテロ、ユダと大祭司カイアファなどはバリトンあるいはバスで、集団は合唱で歌われる。マタイ受難曲中では、全体的に、真実は単純に、悪意や混乱は複雑な対位法で歌われる傾向がある。弟子達や一般の民衆等は四声部の合唱で、イエスに敵意を抱く祭司や長老をはじめとする群衆は八声部の二重合唱で歌われるが、群衆がイエスの言葉として Ich bin Gottes Sohn(私は神の子である)を引用する瞬間、全声部がユニゾンとなる。また「二人の偽証者」を表現するのに、二声部のカノンが用いられている。
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