宗教曲とは? わかりやすく解説

宗教音楽

(宗教曲 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/06 22:54 UTC 版)

宗教音楽(しゅうきょうおんがく)とは、

  1. 宗教的な行事・儀式の一部あるいは背景として演奏される音楽のこと。つまり、礼拝典礼奉神礼)のための賛美歌聖歌祭礼などに用いられる音楽など、宗教的な実用音楽である。
  2. 宗教的なことを題材とし礼拝とは別に半ば独立して演奏される音楽。例えば、オラトリオ受難曲などのキリスト教的題材を元にした楽劇など。宗教的な芸術音楽である。

キリスト教

具体的には、賛美歌聖歌ミサ曲モテットカンタータコラールオラトリオレクイエムなどが挙げられ、それらはミサ典礼文や聖書に基づいたテキストによって構成されている。 古くは作曲家はテキストに基づき、限られた音形のなかで曲を創造していたがルネッサンス宗教改革を経て楽曲が飛躍的に豊かになった。現在の西洋音楽キリスト教音楽から発達したといえよう。

キリスト教西方教会)の代表的な宗教曲としては、グレゴリオ聖歌バッハの「ミサ曲 ロ短調」、「マタイ受難曲」、あるいは、ヘンデルの「メサイア」、あるいはモーツァルトの「レクイエム」などが挙げられる。

なお東欧に広がる正教会の聖歌については、西欧の影響を受けつつも、独自の教会文化の基盤の下に発展した部分も少なくない。特に正教会では現在に至るまで楽器の伴奏が原則として禁止されており、無伴奏聖歌が発展することとなった。正教会聖歌の著名な作曲家としてはボルトニャンスキーチャイコフスキーアルハンゲルスキーラフマニノフ等が挙げられる。

仏教

仏教における宗教音楽としては、声明(しょうみょう)や御詠歌仏教讃歌などが挙げられる。ケージ偶然性の音楽禅宗からの思想による宗教的技術による音楽である。

神道・儒教

神道儒教における宗教音楽としては、神楽中国の雅楽などがある。


宗教曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/30 11:14 UTC 版)

クローダン・ド・セルミジ」の記事における「宗教曲」の解説

セルミジ宗教音楽世俗音楽両方作曲したが、どれもみな声楽曲である。宗教曲のうち、完成されミサ曲は(唯一のレクイエム含めて12点現存しており、さらにほぼ100曲のモテットいくつかのマニフィカト、「エレミア哀歌」の連作含まれる同時代多く宗教音楽フランス人作曲家とは対照的にセルミジユグノーに対して何らかの共感抱いていたという確証存在しない。どうやら生涯通じてローマ・カトリック信仰忠実であったようだ。 セルミジ生涯にわたって年を経るにつれて次第に宗教曲への関心増してゆき、それに応じて世俗曲への関心減じている。手引きとなるのは出版年代である(特別な機会のためにたまたま作曲された作品でもない限り実際作曲年代打ち出すことは、当時作曲家にとっては至って考えにくいことであった)。セルミジ後半生において、同時代作曲家の間では(たとえばムートンゴンベール作品典型的あるように)、通模倣様式によるポリフォニー優位濃厚であったため、セルミジがこの作曲様式避け、より透明なテクスチュアと短いフレーズ好んだという点が重大である。この作曲様式は、むしろ初期作曲されシャンソン様式にそっくりだからである。しかもそのうえ、一つ作品の中でテクスチュア変化させ、ポリフォニック部分ホモフォニック部分和弦的な部分交替させているが、これもまたセルミジ世俗曲テクスチュア盛んに見られる特徴である。 セルミジは、当時フランス音楽見受けられるような受難曲を、ただ1曲しか遺していない(《マタイ受難曲》)。この作品は、ミサ曲モテット比べる平明で、言葉明瞭に聞き取ることができるように工夫されている。

※この「宗教曲」の解説は、「クローダン・ド・セルミジ」の解説の一部です。
「宗教曲」を含む「クローダン・ド・セルミジ」の記事については、「クローダン・ド・セルミジ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「宗教曲」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「宗教曲」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「宗教曲」の関連用語

宗教曲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



宗教曲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの宗教音楽 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのクローダン・ド・セルミジ (改訂履歴)、ルネサンス音楽 (改訂履歴)、ヨハン・タイレ (改訂履歴)、ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ (改訂履歴)、トマゾ・アルビノーニ (改訂履歴)、オルランド・ディ・ラッソ (改訂履歴)、カロル・シマノフスキ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS