闇サイト事件で無期懲役にとは? わかりやすく解説

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闇サイト事件で無期懲役に

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 16:46 UTC 版)

堀慶末」の記事における「闇サイト事件で無期懲役に」の解説

闇サイト事件殺害され被害者1人だったことから、同事件の刑事裁判では死刑適用可否争点となったが、名古屋地検は「堀ら被告人3人は、当初から女性拉致し、金品奪った上で殺害するという計画立て、偶然見つけた被害者襲った犯罪予防観点からも厳し処罰が妥当」と指摘その上で、「犯行計画的かつ残虐極まりないもので、『楽をして金銭得たい』という動機犯行経緯酌量余地はない。堀ら3人は(犯行後同様の強盗殺人計画している点などから)犯罪性向根深く真摯な反省の色が見られない被害者数は『永山基準』(最高裁1983年示した死刑適用基準)で挙げられた『考慮すべき要素1つ』に過ぎず今回事件被害者遺族処罰感情峻烈さや、一般社会与えた恐怖衝撃大きさなども考慮すれば、被害者1人だからといって死刑回避すべきではない」と主張し、3被告人いずれも死刑求刑した。 堀は2009年平成21年3月18日に、名古屋地裁刑事第6部近藤宏子裁判長)で開かれた第一審判決公判で、共犯被告人KTとともに求刑通り死刑言い渡された。名古屋地裁 (2009) は、「本事件インターネット上掲示板通じて形成され犯罪集団が、手っ取り早く楽をして金を手に入れるために無関係な通りがかり一般市民殺害することを計画遂行したものだ。この犯罪凶悪化・巧妙化しやすく危険で、匿名性の高い集団によって行われることから、発覚・逮捕が困難かつ模倣性も高いため、社会安全にとって重大な脅威で、厳罰をもって臨む必要性が高い。犯行残虐さや社会的影響犯行後の情状なども考慮すれば、殺害され被害者1人で、堀やKTには粗暴犯前科がない点などを考慮しても、罪刑の均衡および一般予防見地からも、極刑をもって臨むことはやむを得ない」と判示した。 しかし、同判決不服として名古屋高等裁判所控訴控訴審では、名古屋高裁刑事第2部下山保男裁判長)が2011年平成23年4月12日原判決破棄自判)し、堀を「山下」とともに無期懲役処す判決言い渡した名古屋高裁 (2011) は、「強い利欲目的のみに基づいた犯行動機酌量余地はなく、犯行態様悪質で、社会的影響も非常に大きいが、ネット通じて知り合った素性知らない同士による犯罪の場合、意思疎通不十分さなどから犯行失敗終わりやすい側面もあると考えられるため、『強い利欲目的をもって集まり短期間のうちに犯罪計画・実行した』という特色過度に強調するのは相当でない。堀はさしたる躊躇もなく重大凶悪な事件加担し被害者殺害についてもKT次いで積極的な役割果たしていることから、犯罪への抵抗感希薄であることは否定できないが、交通関係罰金前科しかなく、これまでの生活歴見ても、本件以外に凶悪犯罪への傾向を示すものは見当たらないことに照らせば、犯罪傾向が強いとはいえず、矯正可能性もあると考えられる」などと指摘した上で、「殺害され被害者が1名である本件では、死刑選択やむを得ないと言えるほど他の量刑要素悪質であるとは断じ難く、堀を死刑処することにはなお躊躇覚えざるを得ない」と判示した。 名古屋高等検察庁は同判決不服として、最高裁判所上告上告趣意書で、検察官は「控訴審判決は、永山判決光市母子殺害事件差戻し判決始めとする最高裁判例示した死刑適用基準反するほか、罪刑均衡および一般見地いずれか見ても、著し量刑不当であり、破棄しなければ著しく正義反する」と主張したが、最高裁第二小法廷千葉勝美裁判長)が2012年平成24年7月11日付で原判決支持して検察官の上告を棄却する決定出したため、同月18日付で無期懲役刑確定した。 なお、闇サイト事件共犯のうち、第一審で堀とともに死刑宣告された男KTはいったん控訴したが、後に自らこれを取り下げ死刑確定2015年名古屋拘置所死刑執行)。もう1人共犯である「山下」事件後に短時間自首し、堀やKT逮捕協力したことで、「その後起こり得た犯罪阻止した」として、第一審判決無期懲役宣告された。検察官「山下」側の双方量刑不当訴えて控訴したが、控訴審いずれも棄却され双方とも上告しなかったことにより確定している。

※この「闇サイト事件で無期懲役に」の解説は、「堀慶末」の解説の一部です。
「闇サイト事件で無期懲役に」を含む「堀慶末」の記事については、「堀慶末」の概要を参照ください。

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