配膳ロボットとは? わかりやすく解説

配膳ロボット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 00:41 UTC 版)

配膳ロボット(はいぜんロボット)とは、サービスロボットの一種であり、飲食店などで厨房から利用客がいる座席まで、注文された料理を運搬するほか、食べ終わった料理を下げる下げ膳も行うことがある。中国などでは2010年代半ば頃からいくつか導入事例があったが、2019年の新型コロナウイルス感染症の世界的流行以降、人間同士の接触を伴う接客を回避するために他の地域でも急速に普及した。主に飲食店で使用されるが、病院など飲食店ではない場所で使用されたり、配膳用に開発されたロボットが他のものを運ぶ用途で使われることもある。2023年時点で使用されている配膳ロボットとしては、中国のプードゥ・ロボティクスが開発したネコ型の配膳ロボットであるBellaBotや同じく中国のキーンオンロボティックスが開発したPEANUT、アメリカのBear Roboticsがソフトバンクロボティクスの支援で開発したServiなどがよく知られている。


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配膳ロボット

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接客ロボット」の記事における「配膳ロボット」の解説

飲食店等において、店内移動し料理配膳を行うロボット。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}多く場合タイヤのついたテーブルのような外見をしている[要出典]。 代表例 : Servi(サービィ)

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「配膳ロボット」を含む「接客ロボット」の記事については、「接客ロボット」の概要を参照ください。

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