極限作業ロボットとは? わかりやすく解説

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極限作業ロボット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/23 15:35 UTC 版)

極限作業ロボット(きょくげんさぎょうロボット、英語: Robots for critical work condition)とは、原子力発電所・深海底・宇宙など、人間が作業できないような過酷な環境下で種々の作業をする特殊なロボット

なお本項に該当する他の呼称として、特許庁の「特殊環境用ロボット英語: Robots for special environments)」が存在する[1]

概要

工業技術院大型プロジェクトで1983年度から1992年までの9年をかけて行われた国家プロジェクト「極限作業ロボットプロジェクト」では、①原子力発電施設作業ロボット(原子力ロボット)、②石油生産支援ロボット(海洋ロボット)、③生産施設防災ロボット(防災ロボット)の開発が対象だった[2]。当時は産業用ロボットの普及が進みつつあった時代で次にロボットが進出するべき分野として、従来は人が行っていた重労働を置き換える目的で開発が進められた[3]。複数の形式のロボットが開発されたが、基本的に有線式で遠隔操作によるマニピュレータを備えて不整地でも走行出来るようにクローラ4足歩行の機能を備えた[4]。初期の目標はある程度達成できたが、実用化に向けたいくつかの課題も判明した[5]

分類

特許庁の分類に従えば次の6つに区分される[1][注釈 1]

軍事用ロボット

探査ロボット

宇宙、海洋、資源の3つに区分。

レスキューロボット

狭義の救助を含む災害全般で用いられるロボットを指す「災害対応ロボット」という呼称も存在する[6]

メンテナンスロボット

廃棄物処理ロボット

原子力ロボット

脚注

注釈

  1. ^ あくまで2013年度(平成25年度)当時の分類である。

出典

  1. ^ a b 2013年度(平成25年度) 特許出願技術動向調査報告書(概要)ロボット”. 特許庁(2014年2月). 2017年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月25日閲覧。
  2. ^ 1990 Business企業の研究開発|極限作業ロボット用マニピュレータ”. 日本ロボット学会(RSJ). 2015年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月6日閲覧。
  3. ^ 高野政晴, 極限作業ロボットプロジェクト」『日本ロボット学会誌』 9巻 5号 1991年 p.614-618, 日本ロボット学会, doi:10.7210/jrsj.9.614, NAID 130000850362
  4. ^ 築山俊史, 「「極限作業ロボット」プロジェクトの現状」『計測と制御』 27巻 6号 1988年 p.497-500, 計測自動制御学会, doi:10.11499/sicejl1962.27.497, {{}}
  5. ^ 柿倉正義, 極限作業ロボットプロジェクトの教訓と残された課題 : 中村桂子先生の指摘を踏まえて」『日本ロボット学会誌』 16巻 1号 1998年 p.27-29, 日本ロボット学会, doi:10.7210/jrsj.16.27, NAID 10011652455
  6. ^ 産業競争力懇談会(COCN) 2013年度 プロジェクト 最終報告「災害対応ロボットセンター設立構想」PDF

参考文献

関連項目

外部リンク





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