走りへのこだわり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:02 UTC 版)
最近では、一般ユーザーが休日にサーキットまで自走して、安全かつ気軽にサーキット走行を楽しめることをコンセプトに開発された「タイプR」というスポーツモデルをシビック(インテグラ、NSXは生産終了)に設定している。 また、現行シビックタイプRをベースとした安価なレース専用車を一般向けに販売すると共に、ホンダの車を使用したアマチュア~プロ志望者向けの年間シリーズレース「ホンダ エキサイティングカップ ワンメイクレース」を1981年から現在まで長きにわたって開催している。 4ドアセダンの分野においては、世界各国でロングセラーとして現在まで販売されているシビックおよびアコード、走行状況に応じて燃焼気筒数を切り換える可変シリンダーシステムを採用するレギュラーガソリン仕様のV6エンジンを持つインスパイアなどがある。 ホンダのイメージアイコンとして1990年から2006年の長きにわたり生産・販売されたNSXは、特別な思い入れを持つ多くのユーザーの「NSXに長く乗り続けたい」という求めに応じて、メーカー製造工場にて経年車へのエンジンや内装、足回りなどの念入りな機能修復サービスを受けられるNSXリフレッシュプランを1993年から実施している。なおNSXは2016年から新型が生産・販売が開始されたが、初代のリフレッシュプランも引き続き継続して実施している。 近年、過去に同社から販売されていたS800などのイメージを継承し、ホンダ創立50周年記念車として発売されたS2000は、1970年以降に発売されたホンダ車では唯一のFR車である。このS2000は、高出力高回転型に改良された自然吸気のF20C・VTECエンジンを用い“排気量リッター当たり125PS”、2.0Lで250PSの性能を誇っていた。さらにこのS2000は、他のホンダ車と部品を共用していないなど(他メーカーの車両と部品を共用している部分はある)収益があまり見込めない趣味性の高い車に、独自の車台やコンポーネンツを専用設計として開発されている。 北海道の鷹栖町に巨大なテストコースを持ち、そこで熟成され鍛えられた車種も数多い。 2004年10月7日に発売されたレジェンドは新開発の四輪駆動システムSH-AWDを採用し、出力のメーカー自主規制の緩和にともない、国産の量産車では初めて280PSを超える300PSとなった。レジェンドに搭載されているSH-AWDは、単純な前後の駆動力配分の制御だけでなく、後輪左右駆動輪間において可変駆動配分制御を行う事を目的に、リアデフ内のプロペラシャフト後端部分の動力伝達経路に増速機構と、後輪の左右駆動輪間に駆動力差を生み出すために小型電磁クラッチをデフ側の左右ドライブシャフトのエンドエリアに搭載し、コーナリング時に意図的に外周側の駆動輪に多くの駆動力を伝達する高度な動的制御を行う事により、より自然な感覚での旋回性能の向上および、滑りやすい路面状況下での走行安定性の向上を図っている。 メカニズムの独自性が目立つ一方、世界中の自動車メーカーが近年開発生産過程に導入している「コモンアーキテクチャー戦略」がこれまでのホンダには導入されていなかった。しかし2019年、「ホンダアーキテクチャー」としてコモンアーキテクチャー戦略を導入。次世代の新モデルを当該設計で開発生産することとなった。 なお、タクシー・パトカー専用車両(市販車と異なる仕様で製造された車両)は過去も現在も全く生産していない。また、同業のスズキと同じく軽自動車クラス以上のトラックやバスを生産していない。
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