調合剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 02:35 UTC 版)
「バイオダイナミック農法」の記事における「調合剤」の解説
シュタイナーは、499番からなるホメオパシーの延長として、500番から508番の9種類の調合剤(プレパラート)を考案した。なお材料はその地方でとれたものを使う。早稲田大学教授の子安美知子は、調合剤の利用は、あくまで「力」の伝播であって、「物質」の投入ではなく、これは人智学のすべての分野に共通する決定的な点であると述べている。 バイオダイナミック農法の調合剤番号調合剤使い方目的500雌牛の糞 雌牛の角に糞を詰て土の中に冬につくり、雨水で希釈し散布 根の強化 501水晶(長石・石英)の粉 砕いて雌の牛角に詰めて6ヶ月土中に埋め希釈し散布 葉に光を集める 502セイヨウノコギリソウの花 アカシカの膀胱につめて一冬寝かし、夏にまく 硫黄の供給 503カモミールの花 秋に牛の小腸につめて、春にまく 石灰分の供給窒素量を調整 504イラクサの腐葉土 乾燥させておいて、使う時に煎じる。いつでも利用してよい。 窒素と鉄分の供給 505オークの樹皮 樹皮を細かく砕き、牛か馬の頭蓋骨につめて一冬寝かせたもの ー 506タンポポの花 牛の腹膜につめて一冬越したもの 珪酸の供給 507セイヨウカノコソウの花 絞った汁を発酵させたもの リンの供給 508スギナ 陰干しして乾燥させ、煮出して使う サビ病など病害を防ぐ 牛の角は、その中に詰めた材料にフォースを受け取り、濃縮する特別な力があるとされる。たくさんの胃袋を持つ牛は強力な消化力を持つが、そのエネルギーは角に阻害され体外に抜けることができず、角にエネルギーが集中しており、また角には宇宙のエネルギーを漏斗のように集める効果があるのだという。冬の地中では精神の世界とつながりあう生命活動が活発に行われるため、角に糞を詰めて冬に地中に埋めておくと、冬の間の高次の生命が角を通して牛糞に注がれる。冬に活発だった地中の生命がいなくなると鉱物の結晶力が強くなるため、水晶の粉を砕いて角に詰め春に地中に埋めると、夏中鉱物界の力が水晶に注がれ、しっとりと純化したものになるという。腐植調合剤は地球のフォースの含量を高め、水晶(シリカ)の調合剤は、光や熱とつながった宇宙のフォースの含量を高めるとされる。 調合剤を攪拌したものを畑にまくが、この水には調合剤の元の物質は何も残っておらず、調合剤に蓄えられた諸力が水に伝えられ、畑や野菜に作用するとされる。調合剤の攪拌作業は、独自の暦(カレンダー)によって宇宙と呼応する日を選んで行われるが、攪拌作業は水中に太陽系を生じさせ、しばらく動かしてからこれを壊す、という作業であり、これにより調合剤に蓄えられたフォースが水に伝えられるのだという。この水によって、土壌の力が強まり、宇宙の諸天体と大地の呼応関係が活発になると考えられている。
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