合剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:05 UTC 版)
広域ペニシリンの抗菌力、抗菌スペクトラムを維持しつつ、β-ラクタマーゼ産生菌にも作用させるために、β-ラクタマーゼ阻害薬とペニシリン系抗生物質を配合した合剤が販売されており、広く使用されている。β-ラクタマーゼ阻害薬としてはクラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタムがある。クラブラン酸のみ肝臓から排泄される。β-ラクタマーゼと結合後、活性化されβ-ラクタマーゼを阻害する。ESBL産生菌に対しても有効であり、ペニシリナーゼ(プラスミド上)には効果あるが、セファロスポリナーゼ(染色体上)には効果が弱い。、アモキシシリンとクラブラン酸の合剤であるオーグメンチンやクラバモックス、アンピシリンとスルバクタムの合剤であるユナシンが知られている。 スルバクタム・アンピシリン (sulbactam/ampicillin : SBT/ABPC) 注射剤。主に呼吸器感染症、周術期感染阻止に用いられる。一部嫌気性菌にも有効。2006年時点では日本で一番使用されている注射用ペニシリン製剤である。商品名ユナシンS®である。 タゾバクタム・ピペラシリン (tazobactam/piperacillin : TAZ/PIPC) 注射剤。グラム陰性菌に強い。世界でもっとも消費されている注射抗菌剤である(商品名ゾシン)。2位はセフトリアキソン(CTRX)。 アモキシシリン・クラブラン酸 (amoxicillin/clavulanic acid : AMPC/CVA) 経口剤。アモキシシリン単独では無効な菌種にも有効である(商品名 オーグメンチン・クラバモックス)。 チカルシリン・クラブラン酸 (ticarcillin/clavulanic acid : TIPC/CVA) 注射剤。日本では発売中止(明治製菓-GSK)。
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「合剤」の例文・使い方・用例・文例
- 浴室を掃除するための調合剤
- 水銀調合剤
- 絵の具、水と結合剤を混ぜ合わせることによって作られるペンキで作成される絵
- ラテックスの接合剤が入った水性ペンキ
- アレルギー反応または呼吸器系の感染症を緩和するのに多くの調合剤の中で使用されたアドレナリン薬品
- せきと鼻づまりの治療に用いられるいくつかの調合剤に含まれる抗ヒスタミン剤
- 粉砕された粉の形で分配されるいろいろな化粧用であるか医学調合剤の総称
- ひげを剃る前にあごひげを柔らかくする多くの小さな泡を含んでいる液体調合剤からなる化粧品
- 特にプリンを濃くするのに用いられるカッサバ澱粉の粒状調合剤
- 寒梅粉という,糯米で作った接合剤
- 窓枠へのガラスの固定や鉄管の継ぎ目の水もれ防止に用いる接合剤
- セメントという土木建築用接合剤
- 石炭硫黄合剤という,石炭,硫黄,水を混ぜた農薬
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