訓練生の生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 07:31 UTC 版)
「ボートレーサー養成所」の記事における「訓練生の生活」の解説
年2回の入学式(4月入学コースと10月入学コース)がある。下一桁の偶数期生が4月入学生、奇数期生は10月入学生である。 研修費用(食費、ヘルメット、その他)は1年間で64万5000円は最低かかっていた(後述のように第122期生からは自己負担費用が無償化された)。 全寮制である。一時期はプライバシー重視の流れで、室内をブースで区切る形式の個室であったが、競艇場に斡旋された際の生活にそぐわないため、ブースの仕切りは撤去され元に戻し、現在は相部屋での共同生活となっている。 養成所では「礼と節」を重視しており、整列や行進の訓練、教官に対する礼儀などを厳しく指導されるスパルタ教育方式である。入学直後はこれらの教育に特に力を入れており、この段階で雰囲気に馴染めず脱落する訓練生が出ることもある。 平日・土曜日・日曜日・祝日関係なく朝は6:00起床と早い。入学式や卒業式当日も同様である。起床5分前に、まず小鳥のさえずりのテープを流したのち、クラシック音楽「G線上のアリア」を大音響で流して、6時ちょうどに時報代わりのブザーを鳴らすという。起床3分以内に広場に集合しなければならない。寝具を整頓後に急いで広場へ向かい男子は上半身裸で乾布摩擦、女子はダンベル上げを行いその後点呼を行う。1人でも遅刻者がいれば連帯責任で腕立て伏せなどの罰則を科される。 訓練生が広場で準備体操に取り組んでいる間に教官が訓練生の寝室の整備状況をチェックし、寝具だけでなく寝間着やタオルなどちょっとでもズレなどの不備があればグチャグチャにされる。この場合教官の対応にもよるが部屋や広場などで叱責を受けることになり、罰則を科される場合もある。 夜は22:00消灯である。 売店は夕食後15分程度だけ営業する。 週に一度だけ、公衆電話ブースが開放される。この時は電話の前に列ができることもある。携帯電話の持ち込みは禁止されている。 養成所在学中は、一切禁酒・禁煙(外出先や一時帰省の時期=下記参照であっても飲酒・喫煙は一切厳禁)である。 上記の携帯電話の他、オーディオプレーヤー、パソコン、雑誌・書籍など、競艇の訓練に直接関係のない携行品も原則として持参は禁止されている。 養成所の在学中は男子は丸刈り(スポーツ刈り・丸坊主含む)、女子も髪が耳にかからない程度のショートヘアにすることが義務付けられている。また生まれつきの白髪や茶髪などによるやむを得ない事情を除き、ファッション目的で染色・脱色することは基より、耳や身体へのピアスの装飾なども一切禁止されている。 自由な外出は原則として年4回程度の外出日、並びにお盆休みと年末年始(各10日間程度)に限られ、普段はたとえ週末や祝祭日であっても、身内の不幸による忌引きなどといった例外を除き許可されない。外出日以外の週末・祝祭日は、実技・整備や座学などの自習・補習や草むしりなどの雑業などを行うことが基本であり、稀にある外出日では、外出先から戻った直後に必ず体重計に載ることが義務付けられている。なお、遅刻や体重オーバーをした場合は厳しい叱責を受ける。
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