航空用ガソリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:52 UTC 版)
航空ガソリンの税金は、購入時には消費税のみ支払い、航空機燃料税は後日申告のうえ納付する仕組みをとっている。なお、航空機燃料税の税率は揮発油税より高いが、租税特別措置法(2倍掛け)が適用されていないので、実質的には安価なものとなっている。 揮発油税と地方揮発油税(53.8円/L)に対して航空機燃料税(26円/L) 航空機への給油時には必ず4枚1組の免税用紙を用意して、航空機へ給油したことを証明することになっている。証明できない場合には別途揮発油税と地方揮発油税を請求される。 自動車用ガソリンの方が安価な国もあるため、一部の航空機エンジンには自動車用ガソリン(ハイオク)対応を謳っているモデルが存在する。
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航空用ガソリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 15:29 UTC 版)
航空用ガソリン(アブガス(英語版))とは、ガソリンエンジンを動力とする航空機向けに以下の条件が備わった、アルキル鉛などで加鉛されている有鉛ガソリンである。ゆえに無鉛ガソリン仕様の自動車やオートバイには使用できない。有鉛ガソリンを無鉛ガソリン仕様のエンジンに使用すると健康被害や環境汚染の原因となるだけでなく、ポペットバルブやバルブシートの損傷、点火プラグの汚損、触媒の破損など故障の原因となる。一部の国を除き自動車用ガソリンには添加が禁止されている。 添加用のアルキル鉛はテトラエチル鉛 (C2H5)4Pb が最もよく用いられるが、他にも性質の近い四メチル鉛 (CH3)4Pb やメチルエチル鉛なども使用される。これらは全て強い毒性を持ち、テトラエチル鉛は毒劇法の特定毒物に指定されている。呼吸だけでなく皮膚からも容易に吸収され、体内に蓄積されやすい。多く体内に取り込まれると鉛中毒を起こす。 日本で入手できる航空用ガソリンのオクタン価は最大でも100オクタンであり、自動車用として販売されている無鉛ハイオクと同じである。 適度の気化性 高いアンチノック性 高い発熱量 腐食性がないこと 耐寒性に富むこと 安定性が高いこと(経時分解の進行が遅いこと) 航空ガソリンの規格には次のような物がある。 米民間規格 : ASTM D910-70(旧)、ASTM D910-75(新) 米国軍用規格 : MIL-G-5572 日本産業規格 : JIS K 2206 ASTM D910-75による航空ガソリンの等級と色識別等級鉛(cc/gai)着色備考80 0.50 赤 世界的に製造縮小 100LL 2.00 青 日、米、欧で入手可 100 3.00 緑 現在の主流だが、100LLに移行しつつある 第二次世界大戦には圧縮比の高いレシプロエンジンを駆動するためオクタン価の高いガソリンが必要となり、枝分かれの多い脂環式炭化水素によりオクタン価を上げる提案がされた。これらの原料としてクメンを製造するためのプラントが建設された。 日本では航空用ガソリンが給油できる飛行場が減少し、価格も上昇していることから、より安価で給油できる場所が多いジェット燃料が使える航空用ディーゼルエンジンを販売するメーカー(Technify Motorsなど)の製品と換装する事業者もある。ジェット燃料を使用しても操縦資格はガソリンと同じ「ピストン」である。 アリソン 250はターボシャフト/ターボプロップエンジンであるが、代用として航空ガソリン1に対しジェット燃料2の混合燃料、緊急時には無鉛ガソリンも使用可能である(整備が必要となる)。
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