白沙村荘庭園とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 白沙村荘庭園の意味・解説 

白沙村荘庭園

名称: 白沙村荘庭園
ふりがな はくさそんそうていえん
種別 名勝
種別2:
都道府県 京都府
市区町村 京都市左京区南禅寺
管理団体
指定年月日 2003.08.27(平成15.08.27)
指定基準 名1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 白沙村荘庭園は、大正から昭和初期にかけて京都中心に活躍した日本画家橋本関雪(1883~1945)により築造された庭園で、慈照寺銀閣寺)からの参道下った西方400m琵琶湖疏水分線南側位置する。関は、もと水田であった敷地盛土造成して大正5年1916)に本邸造営し白沙村荘名付けた庭園は、関がこの本邸東側園池築造したのを作庭のはじめとし、その後も、順次西側南側敷地拡張して作庭するとともに昭和20年1945)に没するまで30年間にわたり、継続的に手を加えて造り上げたのである
庭園全体は、敷地中央部分南北連なる主屋「瑞米室」、画室「存古」及び庭園内小門「夕佳門」を境として、大きく東西2つ地割構成される
東側地割には、北から築山流れ及び園池設ける。園池大池とその南の池とからなりその間を狭い浅瀬で繋ぐ。スギヒノキなどを植栽し築山南東設けた東向き正面表門からは、流れ石橋渡り主屋玄関に至る。主屋南側一段下がった地盤建てた「存古」の2階からは東山山並み眺め1階画室からは如意ヶ嶽大文字大池写して観賞するような構成としている。南の池の西岸には沢飛石手水鉢とともに「倚翠亭」を設け棟続きとした茶室「憩寂庵」周辺には露地風の造園施している。東岸には、池に張り出して「問亭」(原名称は「如舫亭」)を設けあたかもに浮かぶ舟の上から対岸の「憩寂庵」と「倚翠亭」を望むような構成としている。大池周辺にはアカマツイロハモミジ、南の池の周辺にはアラカシアセビなどを配植するとともに国東塔はじめとして、関収集した歴史的価値有する石造物の優品を全体配置して散策楽しませる効果高めている。
西側地割には「持仏堂」を建て、周辺ハクショウサルスベリなどを植栽するとともに、関収集した石造物配置して瀟洒な回遊式庭園構成している。「持仏堂」の西側には小池設け、「瑞米室」と「存古」の間の渡り廊下を潜る石組護岸流れにより大池繋いでいる。北側には石組施した漏泉」を設け暗渠により小池給水するとともに側方からこの流れに注ぐ滝口水源をなす。小池北西位置する竹林築山には羅漢石仏群配し個性ある景観造り出している。
庭園は、関自身が「庭を造ることも、画を描くことも一如不二のものであった」と述懐するように、近代日本画家芸術観反映した庭園であり、保存状態もよく、観賞上の価値極めて高い。また、歴史的価値有する石造物多数配置する庭園景観構成は独特であり、造園技術上も秀逸なものとして貴重な事例であって学術上の価値極めて高い。よって名勝指定し保護図ろうとするものである
史跡名勝記念物のほかの用語一覧
名勝:  田代の七ツ釜  田淵氏庭園  男神岩・女神岩・鳥越山  白沙村荘庭園  白石島  白米の千枚田  白糸ノ滝



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「白沙村荘庭園」の関連用語

白沙村荘庭園のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



白沙村荘庭園のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS