沖縄の人の名前とは? わかりやすく解説

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沖縄の人の名前

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:25 UTC 版)

人名」の記事における「沖縄の人の名前」の解説

沖縄県の名字」、「沖縄県の歴史」、「琉球の位階」、「第二尚氏#尚氏と向氏」、および「奄美群島の名字」も参照 史料から見る限り1392年帰化したといわれる閩人三十六姓及びその子孫である久米村士族例外として、第一尚氏王統成立するまでの王名始めとする人名のほとんどは「琉球語琉球方言」によると推測される名のみであり、姓ないし氏があったことは確認できない尚巴志王三山統一し明に朝貢すると、国姓として「尚」を賜り以後の王は中国風の姓名をもつようになった中国風の姓名は「唐名(からなー)」と呼ばれ以後士族一般に広がった。 これに対し第二尚氏王統成立後士族はその采地国王より与えられ領地)の地名位階称号冠して呼ばれる慣習一般化し、さらに日本風の「名乗り」(前節の「諱」に相当、ただし全て音読み読まれる)を持つことが普通になると、「采地名」+「位階称号」+「名乗り」が別の呼称システムとして確立した。これを「大和名(やまとぅなー)」と呼ぶことがある。「采地名」の人名化は日本における「氏」(苗字)の起源並行するが、日本のように「采地名」が固定化した「氏」になることはなく、采地変更ともなって変わりうる一時的な呼称とどまった(王の世子中城所領とし、常に「中城王子」と称した。つまり「中城」という「采地名」は王世子のみに与えられる称号であり、継承されない)。また、それまでつけられていた「琉球語琉球方言」による名は「童名(わらびなー)」とカテゴライズされ、公共領域からは排除されていったこのようにして同一人物が「大和名」と「唐名」の双方を持つようになったため、後世、特に近代以降それ以前歴史上の人物を呼ぶ場合人物によって通用する名前が異な現象生じている(主に久米村士族が「唐名」で呼ばれる)。例え羽地朝秀唐名向象賢)は「大和名」が、蔡温大和名具志頭文若)は「唐名」の方が通用している。 薩摩藩の琉球侵攻以後、「大和めきたる」風俗禁止に伴い多く地名(したがって采地名」)の漢字日本本土見られないものに置き換えられたため、本土語源共通する采地名」も異な漢字書かれるようになった琉球処分後日本戸籍制度沖縄県にも適用されると、国民皆姓制度の導入姓名単一化迫られた。士族、及び分家として「采地名」をもっていた王族はすべて「大和名」(「采地名」+「名乗り」)を戸籍名としたが、尚泰王のみは「采地名」をもたなかったため、王とその直系の子孫のみは(「采地名」をもっていても)「尚」を姓とし、「唐名」を戸籍名とした。このため王族出身者でも「大和名」を名乗った分家伊江家、今帰仁家など)では姓名形式がより「本土風」であるのに対し、「尚」家の多く男子は今も原則として漢字一字をもって命名されている。また、全体として王族士族出身者名の読みには音読み根強く残っている。 その後、独特の漢字遣いをする姓を「本土風」の漢字置き換える改姓行ったり、逆に同じ漢字使いながら読み標準語近づけるなど、日本本土へ同化傾向見られる先島諸島においても、尚真王による征服以前分立していた領主の名前には、領地名を名に冠した考えられるもの(石垣島平久保加那按司)、名だけが伝えられているもの(石垣島オヤケアカハチ与那国島サンアイイソバなど)など、独特のものがある。

※この「沖縄の人の名前」の解説は、「人名」の解説の一部です。
「沖縄の人の名前」を含む「人名」の記事については、「人名」の概要を参照ください。

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