桜の花の紅茶王子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 04:36 UTC 版)
「花とゆめプラチナ」に第1話が掲載され、「別冊花とゆめ」で連載を開始した新シリーズ。アッサムの存在が無かったことにされた世界で新たな紅茶王子の物語が紡がれる。 朝桐吉乃(あさぎり よしの) 中等部三學年甲組→高等部一學年丙組。 ヤクザにしか見えないものの大正から続くのは確実な名家・朝桐家の一人娘。父親の束縛が厳しく自由が無いことを不満に思っている。桜庭女子に在籍しており、中等部卒業の間際に親の決めた見合い相手・黒門を呪う儀式を行っているつもりで紅茶王子・王女を召喚する儀式を行い、紅茶王子サクラとジョルジを呼び出す。高等部に進んでから図書館委員に選ばれ、本校舎から離れた図書館「青径館(しょうけいかん)」に通うようになる。 杏梨が健太をパパと呼んだことで父子だと勘違いし、娘を連れて図書館を訪れた奈子と健太を夫婦だと思いこむ。サクラに惹かれているが、彼は未だに八重に未練を残しているので複雑な心境である。曾々祖母の八重に似ていることに感謝したり、サクラが八重の名を連呼することに不快感を抱いたりする。 奈緒(なお) 吉乃の親友。吉乃と共に紅茶王子ジョルジを呼び出す。吉乃とは父親同士が仕事の関係で知り合い、友人になった。吉乃が友人も出来ずに一人であることを案じていたが、いざ香椎という新しい友人が出来ると嫉妬して吉乃を避けてしまった。 吉乃の父 婿養子。朝桐家は女系で男児に恵まれないため、先代の娘・千鶴(ちづる)と結婚して当主になった。サクラや吉乃には何世代も時代錯誤なことをしていると呆れられているが、実は亡き妻・千鶴とその忘れ形見である娘を溺愛している。20年前の観桜会で妻に一目惚れした際、彼女が纏っていた美しい鶯色の着物を吉乃にも着るようにとサクラを介して渡した。実はその着物は八重の形見である。吉乃に変な虫がついても困るため、最低限の自身の条件に合う娘婿候補の中から吉乃に夫を選んで欲しいと思い、見合いの話を次々と持ち込む。 黒門(くろかど) 吉乃がサクラを呼び出した夜、彼女が呪いをかけようとしたお見合い相手。後に破談になったため、呪う必要が無くなった。 喜代(きよ) JR「北鎌倉駅」の近隣に在住の老婦人。八重の妹の娘、つまり姪である。朝桐家から母が嫁いで生まれた女性。名字は不明。伯母・八重の形見の桜の花の帯留を吉乃に譲った。 松浦大吾(まつうら だいご) 本校舎から離れて建つ古びた図書館「青径館」の司書教諭。 香椎薫(かしい かおる) 吉乃の同級生。ボーイッシュな少女。青径館に住み付いているのだが、授業に出ることは皆無なので吉乃が図書館委員に選ばれるまで面識は皆無だった。紅茶王子を召喚する夜のお茶会に誘われるが、黄山紅牡丹の紅茶王子が現れるまで姿を隠しているサクラとジョルジに話しかける吉乃がポットに向かって喋っているようにしか見えなかった。紅牡丹の主人になった。 琴子(ことこ) 吉乃の従姉。父親は誠司。駆け落ちして竜太を設けるも破綻して離婚し、出戻った。息子が壊してしまった帯留をご飯粒でくっつくと思い、壊れたのを誤魔化そうとした。 竜太(りゅうた) 琴子の息子。名前に反して大人しく、杏梨に振り回される。八重の形見の帯留が綺麗なので勝手に仏壇にある箱を開けて見ていたが、母に声をかけられてビックリした拍子に落として壊してしまう。 朝桐八重(あさぎり やえ) 吉乃の曾々祖母(高祖母)。戦前、少女時代の1925年(大正14年)にサクラを召喚した女性。学校で流行っている竹久夢二の詩集や高畠華宵の便箋、オペラの絵葉書を集めており、特に夢二の恋の詩(うた)が好きだった。吉乃が図書館委員を務める図書館の名付け親。サクラとは両想いだったが、父親の朝桐敬一郎に結婚を決められて学校を辞めさせられ、他の男性と夫婦になる自身をサクラに見られたくないと最後の願い事で別れた。夫を次代の当主として本家を継ぎ、妹は他家に嫁いだ。
※この「桜の花の紅茶王子」の解説は、「紅茶王子」の解説の一部です。
「桜の花の紅茶王子」を含む「紅茶王子」の記事については、「紅茶王子」の概要を参照ください。
- 桜の花の紅茶王子のページへのリンク