最高裁上告中の死刑判決事件被告人一覧(4人)
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「日本における死刑囚の一覧 (2010-)」の記事における「最高裁上告中の死刑判決事件被告人一覧(4人)」の解説
事件名(被告人名)第一審判決日・裁判所名控訴審判決日・裁判所名上告審日程事件発生日収監先備考※マニラ連続保険金殺人事件 (I) 2017年8月25日甲府地裁死刑 2019年12月17日東京高裁控訴棄却 最高裁上告中 2014年10月19日2015年8月31日 - 9月1日 東京拘置所 高校の同級生だった男ら4人と共謀し、2件の連続保険金殺人事件を起こした主犯格とされる。2014年10月19日、整骨院院長の男性(共犯の女の夫)の死亡保険金を詐取しようと、男性をフィリピン・マニラ市内に誘い出して殺害した。その後、仲違いした共犯者の1人である男に約5000万円の海外旅行保険をかけ、2015年8月31日にマニラ市内で殺害した。その後、準主犯格だった男の自供により事件が発覚、逮捕・起訴された。無罪を主張。共犯者らは、準主犯格の無期懲役(求刑同)、整骨院院長殺害の実行犯を手配した男の懲役15年(求刑同)、整骨院院長殺害をほう助した整骨院院長の元妻である女の懲役6年(求刑懲役7年)の判決が確定した。本事件で殺害された共犯者の1人は容疑者死亡で不起訴処分となった。殺害実行犯とされるフィリピン人の男は2017年1月13日、フィリピン警察当局に逮捕されたが、捜査段階でも山梨県警・甲府地検にも存在こそ把握されていたものの、日本の警察権はフィリピンに及ばないことから逮捕されず、日本とフィリピンの間には犯罪人引き渡し条約が結ばれていないことから、日本で刑事裁判を受ける可能性はまずない。2019年3月15日にはフィリピン警察当局がマニラ市内在住・広島県出身の日本人の男を「被告人Iら犯行グループに実行犯の男を紹介した」として殺人容疑で逮捕した。 ※姫路監禁殺害事件 (U) 2019年3月15日神戸地裁姫路支部死刑 2021年5月19日大阪高裁控訴棄却 最高裁上告中 2010年4月・6月2011年2月 兵庫県姫路市内で2010年4月に元暴力団組員(当時57歳)を監禁させて死なせた傷害致死罪1件・同年6月に元広告会社社長(当時50歳)を拳銃で射殺したほか、2011年2月に前述とは別の元暴力団組員(当時37歳)を窒息させて殺害した殺人罪2件などの罪に問われており、神戸地検姫路支部側は「首謀者からの報酬を目当てに一連の事件で犯行に及んだ実行犯」と主張している。従属的な関与を主張。神戸地検姫路支部は被告人Uとは別に韓国籍(在日韓国人)・パチンコ経営者の男(無罪を主張)を主犯格としてこの被告人に対しても「被告人Uらを利用して犯行を主導した」と死刑を求刑したが、神戸地裁姫路支部は2018年11月8日に「3件のうち元社長に対する殺人罪1件は無罪」と判断した上で無期懲役を言い渡し、検察・被告人側の双方が控訴。しかし、2021年1月28日に大阪高裁(和田真裁判長)は原判決を支持し、双方の控訴を棄却する判決を宣告。被告人側が上告した一方、検察は上告しなかったため、この被告人に死刑が宣告される可能性はない。死亡した被害者3人のうち、元会社社長・57歳元組員の2人は遺体が発見されておらず、検察・弁護人双方の主張が対立したほか、途中で裁判員3人が交代するなどして審理が長期化し、初公判 - 判決までの実審理期間は無期懲役判決を受けた「主犯格」が裁判員裁判として過去最長の207日・死刑判決を受けた被告人Uもそれに次いで2番目の166日と、いずれも異例の長期審理となった。 ※福岡県小郡市妻子3人殺害事件 (N) 2019年12月13日福岡地裁死刑 2021年9月15日福岡高裁控訴棄却 最高裁上告中 2017年6月5日 - 6日 福岡県警の元巡査部長(事件後に懲戒免職)。福岡県小郡市の自宅で、妻と小学4年生の長男・小学1年生の長女を絞殺したとして、殺人罪に問われている。警察官が在職中に起こした事件で死刑判決を受けた異例の事件。無罪を主張したが、福岡地裁は被害者3人の死亡推定時刻にNが自宅におり、第三者が侵入した形跡も見られないことや、妻の首からNのものと見られるDNA型が検出されたことなど、複数の間接証拠からNを犯人と認定。弁護人は控訴審で、遺体の硬直状況などから「死亡推定時刻はNの外出後で、第三者に殺害された可能性がある」と主張した。 ※川崎老人ホーム連続殺人事件 (I) 2018年3月22日横浜地裁死刑 2022年3月9日東京高裁控訴棄却 最高裁上告中 2014年11月4日2014年12月9日2014年12月31日 東京拘置所 職員として働いていた川崎市幸区の有料老人ホームの入居者3人を相次いで転落死させたとされる。入所者の財布を盗んだとして、窃盗罪で有罪判決を受けた後に本事件への関与が発覚。無罪を主張。
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