審理期間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 12:24 UTC 版)
東京地裁で初適用されたイラン人による殺人未遂事件の裁判では、初公判から判決までに4回開廷し、要した日数はわずか13日間だった。求刑12年に対し、懲役8年が言い渡された。 公判前整理手続の平均期間は、裁判員裁判が始まった2009年は2.8ヵ月だったが、2017年には8.3ヵ月と長期化の傾向にある。これに伴い、起訴から判決までの平均期間は2017年には10.1ヵ月に達している。最高裁判所の司法研修所は、公判前整理手続の期間が1年半を超えた過去の50の事件を分析した結果として「被告人が自白せず、状況証拠しかない事件」「共犯者の供述が証拠の柱となる事件」「被告人の刑事責任能力が争いとなる事件」の3類型が長期化しやすいとした。最高裁の司法研修所は長期化を招くとして検察側の要因として「有罪・無罪と量刑を決めるのに重要でない主張が目立ち、争点を増やしていた」、弁護側の要因として「検察側の主張に対する反論をまとめるのに時間がかかりすぎていた」をそれぞれ指摘した。最高裁の司法研修所は期間短縮の方策として検察側が重要な争点に絞って立証することや弁護側が争点ごとに反論書面を作成して出来たものから順に提出して短縮化を図ることを提言している。
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