映画と演劇の時代
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1950年(昭和25年)3月18日、福岡県、現在の行政区分(1963年以降)でいうところの北九州市に生まれる。 1965年(昭和40年)4月、地元の高等学校に進学したが、その後、中途退学して東京に移る。モデル、クラブの受付係といった職業に就いていたが、満22歳のときに女優に転身、1972年(昭和47年)4月に公開された高見由紀の主演作『女高生の週末夫婦』(監督渡辺護)に出演し、映画界にデビューする。『日本映画俳優全集・女優編』の城の項を執筆した小田克也は、「ミニスカートのよく似合うプロポーションの良さと新鮮さで人気を呼ぶ」と城の登場を表現した。翌5月27日に公開された白川和子の主演作『真昼の情事』(監督藤井克彦)にも助演し、以降、『おんな天国 子だね貰います』(監督小原宏裕)、『㊙女郎市場』(監督曾根中生)、『女子学生 セクシー・ダイナマイト』(監督林功)、『新・色暦大奥秘話 やわ肌献上』(監督林功)、『女子大生 SEX方程式』(監督小原宏裕)、『団地妻 奪われた夜』(監督遠藤三郎)、『色道講座 のぞき専科』(監督武田一成)、『女子大生SEX方程式 同棲』(監督小原宏裕)といった日活ロマンポルノに助演した。 その一方で、軸足は渡辺護や山本晋也の東京興映・大東映画、小川欽也(小川卓寛)の大蔵映画といった独立系成人映画にあり、デビュー作を手がけた渡辺護は『好色 旅枕百人斬り』(1973年1月公開)や『16才愛と性の遍歴』(同年3月公開)、『同棲三角時代』(同年5月公開)で主演に起用した。『16才愛と性の遍歴』では、1972年12月に起きた大阪「クラブ・ジュン」ホステス強姦絞殺事件に題材をとり、城は主人公の殺されたホステスを演じ、その際に小学生時代も城本人が演じたという。渡辺護は「写真うつりのいい女優」と評した。1973年(昭和48年)11月に公開された、栗原幸治が栗原甲の名で監督した『女肌は愛に濡れた』に主演して以降、一時、映画界を離れている。その間は、演劇に出演しており、同年末に発行された『出演者名簿 49年度版』の城の項には、出演ジャンルを「映画・演劇」とし、目黒区三田の住所が記載されたほか、1975年(昭和50年)9月には、石森史郎作、菜川作太郎(1918年 - 、小説家としての筆名は榊原直人)演出、脇田愛二郎美術による『六本木伝説 濡れにぞ襦れし物語』の公演に東てる美、東郷健、玉川みどり、谷幹一、柴俊夫とともに出演した記録が残っている。 1976年(昭和51年)5月29日に公開された『新怪談色慾外道 お岩の怨霊四谷怪談』(監督小川卓寛)に出演して映画界に復帰、同年、東映東京撮影所が製作した2作の一般映画、『暴走の季節』(監督石井輝男)、『新女囚さそり 701号』(監督小平裕)に助演して以降、満26歳で引退した。以降の消息は知られておらず、存命であれば2014年(平成26年)には満64歳である。
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