旧枢軸国(戦勝国)
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ナチス・ドイツ ヨーロッパと西シベリア、中東、アフリカ南部、南米中南部、北米東部を支配する西の超大国。「第三帝国」とも呼ばれる。本土たるヨーロッパではフランス・イギリスを直接占領下に置きつつ、イタリアとスペインを筆頭とする独立国も従属勢力として従えている。 国内の反ナチ派や穏健派は殆どが粛清されてヒトラー時代以上に徹底した人種主義国家になっており、黄色人種(モンゴロイド)の日本とは政策面でも対立している。コーカソイド、特にその中でも北方人種的な人々を自国・他国を問わずに集めており、近年ではそうした純血種のみの文明を一から建設すべく火星移住計画など宇宙開発に執心している。 アドルフ・ヒトラーは老年性の麻痺で隠居しており、マルティン・ボルマンが首相になっている。作品中盤でボルマン死去に伴いヨーゼフ・ゲッベルスが後任の首相になったが、ラインハルト・ハイドリヒなど党長老らによる権力闘争が続いている。 『イナゴ身重く横たわる』の世界では連合国に敗れ、ヒトラーらナチス幹部はミュンヘンで裁判にかけられ処刑されている。 大日本帝国 アジアと東シベリアを中心としたユーラシア大陸東部に加え、太平洋から北米大陸の西海岸にまで支配権を持つ東の超大国。直轄領は東アジアの一部だが、自国を中心とした大東亜共栄圏を通じて広大な領域を間接的に統治している。世界の覇権を巡ってナチス・ドイツら西側と対峙しているが、領土はともかく技術的には後塵を拝しており、宇宙開発も南米など未開地の開拓に力を注ぎ全く進んでいない。 アメリカ西海岸では占領者の片方として憎まれる一方、ナチスに比べて人種や民族には寛容で、ナチスが根絶を目指すユダヤ人にも同情的である。 『イナゴ身重く横たわる』の世界では真珠湾攻撃に失敗し、ドイツの援軍も得られず敗北しアメリカの属国になっている。 イタリア王国 ドイツ最大の同盟国。枢軸国の一員として戦勝国となり、バルカン半島とアフリカの北部・東部を与えられた。戦後の日独冷戦では一貫してドイツに協力している。 地中海埋立事業によってバルカン半島南部・北アフリカと陸地で結ばれた大陸国家となり、ヨーロッパ地図は大きく塗り替えられた。名目上は三大戦勝国の一つで戦前のスローガン通り「新ローマ帝国」を自称しているが、実態はドイツの衛星国にすぎず日独には大きく差を付けられている。ベニート・ムッソリーニが健在かは不明だが、娘婿のガレアッツォ・チャーノが東西陣営の仲介役として行動している。 『イナゴ身重く横たわる』の世界では、連合国に寝返り枢軸国の敗北を決定的にするが、戦後はイギリスに併合される。
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