メディア・大衆文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 05:58 UTC 版)
「アメリカニゼーション」の記事における「メディア・大衆文化」の解説
1920年代以降のハリウッド(アメリカの映画およびテレビ産業)は、世界のメディア市場のほとんどを支配してきた。世界中の人々がアメリカのファッション、習慣、風景、生活スタイルを見る主要な媒体であった。 米国政府は、映画、テレビ、書籍、雑誌などの普及を促進する役割しか果たしていなかった。しかし、第二次世界大戦後の旧枢軸国占領中、米国政府は共産主義に反対し全体主義を排除し、民主主義を促進するためにこれらの国のメディアを再構築する上で主要な役割を果たした。ドイツでは、1945年にアメリカの占領本部である米国軍政府局(OMGUS)が、ミュンヘンを拠点とする独自の新聞を発行しました。「Die Neue Zeitung」は、戦前に米国に亡命したドイツ人とユダヤ人の移民によって編集された。この新聞はナチスの文化的残党を破壊し、アメリカの文化がどのように機能しているかをドイツ人にさらすことによって民主主義を奨励することであった。スポーツ、政治、ビジネス、ハリウッド、ファッション、そして国際問題についての詳細な情報があった。 アメリカニゼーションは、ソビエト連邦の崩壊前とその後も定期的に鉄のカーテンに広がり続けた。 アメリカのテレビ番組は世界中で放送されている。米国の放送局だけでなく子会社(HBOアジア、CNBCヨーロッパ、CNNインターナショナル)などを通じてアメリカの番組が放送されている。2006年に20の国を対象に行われたRadio Timesの調査によると、全世界の最高視聴率の番組10のうち7番組が米国のものであった。CSI:マイアミ、LOST、デスパレートな妻たち、ザ・シンプソンズ、CSI:科学捜査班、FBI 失踪者を追え!、ジミー・ニュートロン 僕は天才発明家! 音楽における象徴的な人物としては、フランク・シナトラ、マイケル・ジャクソン、エルヴィス・プレスリーなどが挙げられる。アメリカ合衆国の映画では、「強いアメリカ」「正義」「自由」「武装と独立」などが強いメッセージ性をもつとされる。戦争映画では、特に第二次世界大戦を中心にアメリカ軍が正義であるとする。アメリカ以外の国々に対するステレオタイプ的な描かれ方がしばしば問題となることがある。これは独立の経緯、銃社会、軍事産業の存在などが背景にあるとされる。 これら以外には、1950年代のアメリカ合衆国のテレビドラマでは、『パパは何でも知っている』『うちのママは世界一』など、「庭付き一戸建て」の家庭を描いた作品が続々と制作され、「アメリカンドリーム」として喧伝された。この時代背景として、冷戦でソビエト連邦よりも優位に立ちたいという外交的立場と、「政府と企業が手を組めば何でも解決できる」という信仰がアメリカ社会に浸透していたことが挙げられる。
※この「メディア・大衆文化」の解説は、「アメリカニゼーション」の解説の一部です。
「メディア・大衆文化」を含む「アメリカニゼーション」の記事については、「アメリカニゼーション」の概要を参照ください。
- メディア・大衆文化のページへのリンク