旧市街とマルクト広場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 07:55 UTC 版)
「ベージヒハイム」の記事における「旧市街とマルクト広場」の解説
ベージヒハイムには、南ドイツで最も良好な状態に保存された中世の街並みの一つがある。高い市壁は、1805年に半分の高さに縮小され、門の塔が解体され、横断するための通路が設けられた。しかし、その構造はほぼ完全に遺されている。 1693年に破壊され、1750年に解体されたウンター・ブルク(下の城)は、そのヴァルトホルン塔が遺されている。高さ 29 m の塔は、展望台として登ることができる。 この城と対になるものとしてオーバー・シュロス(上の城)が建設された。1220年に建設された主塔はショッホという監視人にちなんでショッヒェン塔と名付けられた。この塔は、高さ 36 m ある。塔の上には監視人の住居が設けられている。隣の、堂々として無骨な印象を与える破風をもつシュタインハウスは、市門のアーチの上に建てられており、塔に接続している。この建物はかつてこの城砦の本館であった。 ゴシック様式の福音主義市教会はショッヒェン塔のすぐ隣にある。この教会はおそらく、1279年に初めて記述されたベージヒハイムの教会であるロマネスク様式の市礼拝堂の場所にあり、遅くとも1484年に聖キリアクス(ドイツ語版、英語版)に献堂された。何度も増改築を受けた教会の特別な装飾が、この分野で最大級の芸術的に重要な、セイヨウボダイジュを彫って創られた主祭壇である。この祭壇は1520年から1529年に製作され、1693年にフランス軍による破壊を免れた。ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエと関係のあるビーティヒハイムの画家コンラート・ローテンブルガーに関しては、1611年に製作されたバーデンの聖堂参事会員マティアス・ヘンスラーの家族のエピタフもベージヒハイム市教会で注目すべきものである。 シュタインハウスの前に、2011年にシュタウフェンの柱がある。これは、1153年に後にホーエンシュタウフェン朝の皇帝となるフリードリヒ1世がバーデン辺境伯ヘルマン3世(ドイツ語版、英語版)にベージヒハイムの居館を寄贈したことを記念したものである。これがベージヒハイム市の基礎となった。バーデン辺境伯はシュタウフェン家の忠実な支持者であった。フリードリヒ・フォン・バーデン=エスターライヒは1268年に最後のシュタウフェン家当主コンラーディンとともにナポリで処刑された。 ウンター・ブルクからオーバー・ブルクへの街の主軸としてキルヒ通りが通っている。この通り沿いに建ち並ぶ木組み建築は、下のエリアでは簡素だが、マルクト広場まで上るにつれ装飾が豊かになっている。16世紀から17世紀の装飾が木組み建築を飾っている。24番地の建物は、歴史的なモデルに基づき復元された具象的なルネサンス絵画で装飾されている。 街の中心に1459年建設の市庁舎を有するマルクト広場がある。市庁舎の1階には、ミスラの礼拝の場面を描いたローマ風のレリーフが埋め込まれている。内部にはルネサンス時代の壁絵、バロック時代の化粧漆喰の天井、19世紀の市庁舎の時計やバルコニーがある。バーデン家の紋章を掲げたアレマン風の市場の泉が、バーデン時代をしのばせる。 この他、以下の建物も見応えがある。 ネッカー川沿いでは、1908年建造の旧オーバーアムト庁舎が景観を決定づけている。ネッカー側の優れた建物にはこの他に1686年に建設された高層木組み建築のシュタットシュライベライ(市事務局)がある。 ブドウ搾り所としても用いられた果実倉庫は、ウンター・ブルクの付属実務建造物であり、現在はイベントに利用されている。特に2年ごとに開催されるヴィンツァーフェスト(ワイン祭)に利用される。 市壁沿いの市庁舎の近くにある区裁判所は、この街のエンツ川近くにそびえている。円形アーチの門に1685年の建物であることを示す銘があり、内部の紋章石は1738年に大規模な改築が行われたことを示している。内部には中世の建築部分の痕跡が遺されている。 教会の近くには、一連のかつての教会関係者や役人の家が良い状態で保存されている。たとえば、1774年建造の教会監督官の館(プファルガッセ3番地)やプファルガッセ10番地の家などである。都市農民の家の顕著な例として、プファルガッセ14番地やテュルケンガッセ10番地の家がある。 教会のすぐ下にかつてのラテン語学校の建物がある。この建物は現在特別学校として利用されている。2棟の建物のうち、ギャンブレル屋根を戴く大きい方は、18世紀に建設された。 マルクト広場の市薬局は1628年に2棟の建物を改築して1棟の大きな商店にしたものである。この建物は1661年に薬局として開局した。 福音主義市教会の塔。背後の大きな塔がショッヒェン塔。 福音主義市教会の主祭壇。 シュタウフェンの柱。背後は福音主義市教会の壁。 マルクト広場に建つ三連破風の館。 ベージヒハイムのマルクト広場。向かって左が市庁舎、右端が市薬局
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