旧南北イエメン統一とは? わかりやすく解説

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旧南北イエメン統一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 05:41 UTC 版)

アリー・アブドゥッラー・サーレハの政策」の記事における「旧南北イエメン統一」の解説

サーレハ大統領1990年南北イエメン統一した際の北イエメン大統領であり、統一後大統領にも就任した本項ではイエメン統一経緯軽く触れつつ、統一プロセスにおいてサーレハ大統領がとった役割その後1994年起きた内戦でのサーレハ大統領対応について整理する1990年北イエメンイエメン人民民主共和国(旧南イエメン人民共和国、以下南イエメン)が統一しイエメン共和国誕生した当時北イエメン大統領であったサーレハ大統領と南イエメン国家元首であったアリー・サリーム・アル=ビード書記長1987年初め会談し南北間の自由通行に合意したことが統一第一歩であったしかしながら、この統一反対する勢力の拡大恐れて急ピッチで進められたため、イエメン共和国様々な安定要素抱えることになった。例としては、軍隊再編成なされず南北両軍並存したことや、政府機関の人事が決まらず南北行政別々に機能していたことなどが挙げられるまた、1993年行われた第一回国会選挙の結果により国民全体会議GPC)とイエメン社会党YSP)、イエメン改革党(イスラーハ)の三党からなる連立政権誕生したが、YSPとイスラーハの政権内における対立絶えなかった。対立主な原因は、世俗革新掲げていたYSPがハーシド・バキール両部連合への優遇政策反発して急進的な改革求めたところ、旧北イエメン部族勢力ウラマーからなる保守的なイスラーム政党であるイスラーハがそれに反発したからである。この対立関係の中、イスラーハの支持者によるYSP幹部への襲撃事件続発したこと、YSP保守的な政策続けるサーレハ政権へ不信感募らせたことなどから、ビード副大統領はじめとするYSP幹部一部1993年の夏以降アデン引きこもり連立政権事実上崩壊した。この危機に対して国内外様々な勢力仲介試みたものの失敗終わり1994年5月4日イエメン内戦勃発した内戦本格化した翌日5月5日、サーレハ大統領非常事態宣言発したビード副大統領勢力(以下便宜上南軍」と表記)を「統一損な分離主義者」と断じて反乱軍」であるとし、南北間の内戦ではなくあくまでも国際的な調停必要がない国内問題として処理しようとした。圧倒的な軍事的優位に立つサーレハ大統領側の勢力(以下便宜上北軍」と表記)は順調に南下し開戦から1~2週間後には南軍立てこもるアデン包囲した一方劣勢に立たされたビード副大統領は、5月21日に「イエメン民主共和国」の建国宣言することで、外交戦略によって戦況立て直そうとした。この宣言への反応として、6月1日国連安全保障理事会開かれ即時停戦などを求め決議採択された。また6月4日には湾岸協力会議外相会議において「イエメン民主共和国」の独立暗黙裡認め声明発表された。サーレハ大統領はそのどちらにも内政干渉だとして強く抗議したが、6月7日から停戦に入る姿勢明らかにした。しかし北軍停戦守らず戦闘続行したその後もサーレハ大統領北軍国際連合アメリカ合衆国ロシアなどの調停を受け、停戦合意安保理決議受け入れその都度発表するも、実際に戦闘停止することはなく、そのまま7月7日アデン制圧した

※この「旧南北イエメン統一」の解説は、「アリー・アブドゥッラー・サーレハの政策」の解説の一部です。
「旧南北イエメン統一」を含む「アリー・アブドゥッラー・サーレハの政策」の記事については、「アリー・アブドゥッラー・サーレハの政策」の概要を参照ください。

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