旧南蛮美術館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 08:00 UTC 版)
神戸市立博物館の前身の一つは神戸市立南蛮美術館である。この南蛮美術館のさらに前身は、神戸市出身の池長孟が自らの収集品を展示して1940年(昭和15年)に開館した私立池長美術館であった。池長美術館は、池長が昭和時代初期から収集を始めた南蛮紅毛美術(南蛮美術・紅毛美術)の収集品を展示する施設として、神戸市葺合区(現・中央区)熊内町に開館した。しかし、開館当時は戦時色の濃い時代であり、美術館は数回の展示を行った後、第二次世界大戦中の1944年(昭和19年)に休館した。 コレクションの散逸を恐れた池長は、第二次世界大戦敗戦後に建物とコレクションを神戸市に譲渡し、神戸市ではこれを基に1951年(昭和26年)に「市立神戸美術館」を開館した。その後、1965年(昭和40年)の「神戸市立南蛮美術館」への改称を経て、長年にわたって神戸市における南蛮美術の拠点としての役割を担ったが、1982年(昭和57年)に神戸市立博物館へと統合され閉館した。旧南蛮美術館の建物は神戸市文書館として使用されている。
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