旅行ガイドブックの歴史とは? わかりやすく解説

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旅行ガイドブックの歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 08:46 UTC 版)

旅行ガイドブック」の記事における「旅行ガイドブックの歴史」の解説

旅行ガイドブックを、未知地域へ向かうものへの情報提供手段ととらえるのであれば、その起源人類記録をつける習慣発生までさかのぼることもできる記録があるものではポセイドニオス書いたガイドブック最古になる。 そもそも交通機関未発達であり、旅行冒険探検要素多分に含まれたものだった旅行扱った文書多くは、筆者個人的体験感想述べた紀行文スタイル多く創作され内容誇張され情報含まれいたもの多かった1815年ナポレオン戦争終了し多くイギリス人ヨーロッパ大陸本土へ余暇として旅行するようになったそれまでグランドツアーとしてごく一部貴族のものであったヨーロッパ大陸への旅行が、産業革命後押し登場した中産階級へと広まり見せた名所旧跡教養的な記述加え交通機関やホテル・レストランなどの情報盛り込んだ近代的な旅行ガイドブック登場したのは、この頃であった地域別シリーズ化された近代的な旅行ガイドブックは、ドイツ人のカール・ベデカーが『ベデカー』(Baedeker)として『ライン川案内』を1828年1835年1839年説もあり)に出版イギリス人ジョン・マレー1836年に『マレー』(Murray)として『大陸案内』を出版。この2つ始祖とされる1900年に入ると英語圏では『ベデカー』がシェア伸ばしたフランスではアシェット社の『ギド・ブルー』、ミシュラン社の『ギド・ミシュラン』(ミシュラン・ガイドMichelin Guide)などがある。『ギド・ミシュラン』は1900年旅行活発化によりミシュラン製の自動車タイヤ拡販目論んで無料配られ観光パンフレットであった一切広告排除してホテルレストラン星数による格付けなされたホテル・レストランガイドブックになった通称ミシュラン呼ばれる。赤ミシュラン格付けは、今日においてもヨーロッパで最も権威ある評価1つとされる第一次世界大戦後は、旅行ガイドブック様相変化した。まず『マレー』・『ベデカー』が衰退したイギリスでは『ベデカー』の英語版執筆・編集携わっていたジェームズ・ミューアヘッド(James F Muirhead)を中心にイギリスで『ブルーガイド』が1918年刊行しシリーズ化以後英語圏中心に人気博したアメリカでは『フォウダー』(Fodor's)が1936年創刊した。またニューディール政策一環として文筆家失業対策であった連邦作家プロジェクトFWP)により、アメリカ国内旅行ガイドブックである『アメリカ・ガイド・シリーズ』(American Guide Series)が各州ごとのガイドブック1935年から1943年にかけて刊行された。 第二次世界大戦後は、交通手段発達により旅行大衆化急速に進んだ旅行教養側面重視した旧来のガイドブックから旅のハウツー重視するガイドブックへと移行するようになった1957年アメリカ『フロマー』(Frommer's)の『1日10ドルヨーロッパ旅行』(Europe on $10 a Day)が代表的で、その後世界各地へのガイド広がった1973年イギリス人トニー・ウィーラーTony Wheeler)の夫婦自身イギリスからアジア経由オーストラリアまで旅した内容をまとめた『ロンリープラネット』(Lonely Planet)が出版された。以後オーストラリアロンリープラネット社のシリーズバックパッカーなど個人海外旅行を楽しむ人たちを中心に人気集めフランス語版日本語版なども刊行した2004年には英語圏シェア25%トップの座を獲得した

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