播磨との出会いと沢近との因縁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 17:00 UTC 版)
「塚本八雲」の記事における「播磨との出会いと沢近との因縁」の解説
天満一筋な播磨拳児は心が視えず、男子の中で普通に話せる希少な存在でもある。そもそも播磨と会話を交わすようになったのは夏休みの途中のことである。その播磨が密かに漫画を描いていることをふとしたことから知り、以後アシスタント兼専属編集者として彼の描く漫画の手伝いをするようになる。その間播磨とは添い寝、キス未遂、手錠で繋がれるなど、そのほとんどが事故や成り行きによるものであるが、とんでもないことになりつつも、八雲が嫌がる素振りも見せずアシスタントを続けたこともあり、その距離は本人たちの意識しないところで徐々に縮まっていくことになり、気が付けば取り返しが付かないくらいに近くなっていた。実際、当時播磨の友人ランク1位といえる立場ではあったが、さらに播磨や沢近が誤解を招く言動を連発してしまったこともあり、一時は周囲からその関係を誤解され、天満公認カップルとなってしまった。とはいえ、八雲自身は好きな人はいないと言い続けてきたため、そのことに戸惑っていた様子で、高校1年も終わりになろうとするまでの半年もの間、他人に対して自分の気持ちや態度をはっきりさせたことはあまりなかった。しかし、播磨に対しては、漫画の中のほぼ播磨と同じ設定な男の子のことを好きだと言う、無茶な注文に赤面しながらも素直に応じてしまう、誕生日やバレンタインデーにプレセントを渡そうとする、播磨のことを好きな沢近に嫉妬をするなどの行動から、恋心かそれに近い感情を抱いている模様。ただ、八雲が心の中でどれだけ自覚しているのかはよくわからない。好きな相手に対しては、表立ったアプローチを繰り返すよりもさりげない気配りで尽くすタイプで、自分はいつも相手のそばで微笑んでいたいという理想を持っている。しかし、播磨が天満をどれだけ大切に想っているかを理解しているため、自分がどんなに播磨の力になろうとも天満にはかなわないと思うなど、元々恋愛音痴であるが、恋愛に対して後ろ向きになることもしばしばで、自分の気持ちよりも播磨達の気持ちを優先させがちである。烏丸大路のことが好きな天満とその天満のことが好きな播磨をどちらとも応援している。八雲自身はそこから一歩引いた状態になったが、播磨のことを意識しなくなったわけではなく、やがて、再び播磨と絡む機会が巡って来て、八雲自身も自分なりに動き始めているようである。ただ、天満を押し退けてまで自分の想いを成就させようという気は無いようである。見方によっては、八雲、天満、播磨は三角関係にあるといえるが、三者ともそういった自覚はあまりない。播磨との件が浮上してからは、不特定多数の男子が言い寄ってくる描写は見られなくなった。播磨自身からも八雲のことを女子としては珍しくニックネームで呼ぶなど普通ではない感じのものは見受けられるが、本人はあくまで天満一筋なので八雲のことも「さすが妹さんだな」という風に思われている程度である。したがって今までに恋愛的な感情を向けられたことはなく、播磨にとっては八雲の肩に手を置く程度のことは全然平気なようだが、女の子としての認識はある程度されている模様である。逆に播磨が意識していないせいか向こうからすれば気軽さはそれなりにあるようで、八雲自身はこれまでに播磨の友人の中で本人の心の内を最も多く聞かされてきた。また、播磨の携帯電話の番号やメールアドレスを知る数少ない人物の一人でもあり、播磨を自分の家に居候させるなど播磨とのつながりは沢近愛理と並んでかなり深いものとなりつつあった。当初はまったく気がねがなかった二人の間に恥じらいのようなものが見られるようにもなった。しかし、播磨が消息を絶ってからは播磨とのつながりが持てない日々が続くことになるが、それでも播磨のことは特別な思いで何かと気にかけている。 姉の親友である沢近愛理とは播磨を巡る因縁が絶えず、複雑な関係になっている。そのためか、お互いに嫌っているわけではないが、播磨が絡むとどうしても険悪な雰囲気になってしまい、八雲にしてみれば対抗意識のようなものを持っているわけではないにもかかわらず、時には事の成り行きとはいえ真剣勝負をしたこともある。酷い時には、知らないうちに喧嘩のような状態に発展してしまうことも何度かあった。ただ、八雲の気持ちが固まっていないせいか、播磨を絡めた沢近に対する八雲の態度はやや揺れ動き気味である。体育祭後に始まったこの因縁は、文化祭のときに両者が和解するという形で一旦休戦状態に入ったが、数ヶ月の時間を経て、一時は天満をも巻き込んで、再び本格化していくことになる。ただし、お互いの人格などを否定するような醜い争いに発展するようなことはなく、むしろ双方とも相手のことをある程度は認めている様子である。また、沢近は八雲が播磨に恋心を抱いていることには気がついており、八雲自身も沢近の気持ちは見抜いているようである。なお、播磨と沢近が二人きりになるのを無意識のうちに避けたがっている模様で、二人の交際疑惑が浮上し、学校中の噂になっていたときには、播磨の真意を知っていたにもかかわらず少々動揺している様子であった。もっとも、そのような出来事が起きた直後でも播磨が絡んでいなければ基本的に争いのような状態に陥ることは無い。また、時が経つにつれて播磨のことでもそれ以前のように二人の間で張り詰めた雰囲気になることはほとんどなくなった。
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