成因による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 13:49 UTC 版)
砂漠を形成する要因は、以下のように分類される。それぞれについて、分布する緯度に差異が見られる。 熱帯砂漠(海岸砂漠) 大陸の西側を赤道方向に向かう寒流沿いの、大陸の海岸線にみられる。寒流の上を渡る風は水蒸気の供給が少ないことと、大気が安定して上昇気流が起こりにくいことによる。 緯度10〜20°の大陸西岸に分布する。海岸沿いに細長く広がり砂漠の範囲は狭いものが多いが、大気が安定しているため降雨が非常に少なく、極度に乾燥していることが多い。アタカマ砂漠、ナミブ砂漠など。 亜熱帯砂漠(中緯度砂漠) 熱帯で生じた上昇気流が大気上層を中緯度まで移動してから下降することによって発生する亜熱帯高圧帯の影響下に一年中あることによる。気圧帯の影響によるものなので範囲が非常に広く、大規模な砂漠が成立しやすいことが特徴である。ただし亜熱帯高圧帯は永久に不変というものではなく、地球の気候によって長期的には南北移動を繰り返すために、それに伴って砂漠の境界線も長期的には南北移動を繰り返す性質がある。 緯度20〜30°にみられる。サハラ砂漠、カラハリ砂漠、オーストラリア中西部のグレートサンディ砂漠、グレートビクトリア砂漠、ギブソン砂漠など。 温帯砂漠 雨陰砂漠 山脈の方から吹き込む卓越風の風下となるために、下降気流地帯となるため生じる。 緯度35〜50°にみられる。モハーヴェ砂漠、コロラド砂漠、パタゴニア東部など。 内陸砂漠 海から遠く、水蒸気の供給量が少ないため生じる。 ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など。
※この「成因による分類」の解説は、「砂漠」の解説の一部です。
「成因による分類」を含む「砂漠」の記事については、「砂漠」の概要を参照ください。
成因による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:21 UTC 版)
暖流と寒流以外にも、その海流の成因による分類がある。しかし、実際の海流はただひとつの成因によるものではないので注意したい。以下に主な分類を挙げる。 吹送流(すいそうりゅう)は風が海面に及ぼす応力によって生ずる海流。風の応力によって海面に運動が起こり、渦粘性のためにその運動は次第に下層に及び、風向がかなり長い間一定であれば定常状態に達する。大規模な場合、風成海流(ふうせいかいりゅう)と呼ばれることもある。ごく海水表面にしか海流が流れない場合、皮流(ひりゅう、Skin current)と呼ばれる。また川の水などが外洋に流出する場合、この水は外洋水の上に非常に薄い層をなして広がることがあり、このような流れも皮流とよばれる。(風成循環参照)。 傾斜流(けいしゃりゅう)とは何らかの原因によって海面に傾斜ができると、そのために生じた海流の圧力分布と平衡を保つために流れが生ずる海流のことである。 密度流(みつどりゅう)とは海水の密度分布、すなわち水温と塩分の分布によって生ずる海流のこと。これはヴィルヘルム・ビヤークネスらが提唱した力学的海流推算法によって海水の密度分布から算出した海流が実際とよく一致したために、海流の成員が海水の密度分布であるかのように考えられたのである。しかしこれは流体の運動方程式を書き直し海流と密度分布との関係を導いたものであって、密度分布が海流の成因なのか、海流の成因はほかにもあって密度は海流に対応するように分布したものであるかどうかは分からない。最近では厳密に密度流と考えられる海流は、深層以外には存在しないものと考えられている。(熱塩循環参照)。 補流(ほりゅう)は海水の移動に伴って、他の海水がそれを補うように流れることによって生じる海流。よって吹送流などと比較すると二次的なものである。補流の性質を持つものとしては北赤道海流と南赤道海流の間にある赤道反流などが挙げられる。また、補流の一種として湧昇流、沈降流のような鉛直方向の流れも考えられる。
※この「成因による分類」の解説は、「海流」の解説の一部です。
「成因による分類」を含む「海流」の記事については、「海流」の概要を参照ください。
- 成因による分類のページへのリンク