成因と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 07:52 UTC 版)
馬門石は約9万年前の阿蘇山噴火(Aso-4)の火砕流が冷え固まったもので、数10mにおよぶ厚さの火砕流堆積物のうち、地面から離れた上部が弱く溶結して出来たものと考えられる。柱状節理はあるが幅が大きく内部に亀裂が少ないことから、冷却に長時間を要したと考えられる。溶結凝灰岩は一般に黒褐色ないし灰色をしているが、馬門石にはピンク色やベージュ色が見られる。ピンク色は濡れるとやや赤みを増す。また岩石層の上部ではピンク色は淡くなり、空隙も多くなる。ピンク色の発色は鉄分の酸化によると考えられ、堆積時や溶結する過程で特殊な要素が重なったと考えられるが、その条件については特定されていない。 溶結凝灰岩はレンズ状の黒曜石が含まれることが多いが馬門石にはそれが少なく、軽石も小さく少ない。含有物として斜長石、斜方貴石、角閃石がある。石材としては軟石に分類され、加工性に優れ浮彫や線刻を施すのに適している。
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成因と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:33 UTC 版)
中緯度地域で偏西風(厳密にはその最も強い部分であるジェット気流)の蛇行が激しくなると、蛇行が低緯度側へ張り出した部分(気圧の谷)が切り離されて独立した渦となることがある。この部分は極からの寒気が入り込んでいる部分であるので、周囲よりも寒冷な低気圧となる。 一般的に、上層では周囲よりもかなり気圧が低いが、地上付近では気圧差が小さく不明瞭である。寒冷低気圧を立体的に見ると、圏界面が対流圏内に大きく窪んだ形をしており、対流圏内では大気層が圧縮されている。これは寒冷渦の構成する寒気は密度が大きいためであり、この寒気の重さによって地上付近から大気下層では気圧が高くなる。一方、対流圏界面付近やそのくぼみの中にある成層圏下端は暖気があり、周囲に比べて気圧が低いとともに、気温が高い。つまり、地上天気図や850hPa高層天気図では明瞭ではなく前線を伴わない小低気圧として描かれるが、500hpa高層天気図においては非常に強い低気圧として描かれる。 また、渦の中心に寒気が引き付けられているため暖気が進入できず、前線が発生しない。寒冷低気圧の定義は寒気核のみで構成されていることであり、前線が発生した場合は温帯低気圧に変わったと見ることができる。寒冷低気圧から温低化した場合、後方寒気の勢力が強いため寒冷型閉塞前線ができやすい。温帯低気圧などの寒気は「前線によってカットされたピザ」の様な形をしているのに対し、寒冷渦の寒気は地表に接したほぼ直円形のドーム状をしているため、コールド・ドームとも呼ばれる。ただし、寒冷低気圧の渦が崩れることもあり、そうすると暖気が進入して下層でも気圧の低い温帯低気圧に変わり、地上天気図上でも規模が大きくなる。 単一種の空気塊で構成されている低気圧は、寒気塊からなる寒冷低気圧と、暖気塊からなる熱帯低気圧の2つだけである。いずれも、天気図上では直円形の等圧線・等高線をしているという特徴がある。特に低緯度地域で初期の熱帯低気圧と寒冷低気圧を見分ける場合は、高層天気図上にて直円形の等高線分布と重なる等温線分布を見て、暖域であれば熱帯低気圧、というように判断する。 不明瞭とはいっても地上付近でも低圧なので、周囲の暖気や湿った空気が引き寄せられる。特に寒冷低気圧の南東側は暖湿流が流入しやすい。もともと上空に寒気を持っているので暖湿流が入り込むと大気が不安定になりやすく、積乱雲が発達して雷雨になることがある。また、冬季にはシベリア気団から強力な寒冷渦が放出され、温暖な日本海をゆっくりと通過しながら、主に北陸以北の日本海側に雷を伴った豪雪をもたらすケースがしばしば見られる。 暖かい海域から潜熱の供給を受け、CISKなどのメカニズムで地上に低気圧が発達すると考えられる。 極気団の内部の不安定によって発生する寒冷低気圧を特に、極低気圧と呼ぶことがある。
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