廃棄物による環境汚染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 17:16 UTC 版)
原子炉、再処理施設および関連施設の廃止を別として、主要な5つの環境問題が取り扱われている。 中レベル固体廃棄物の排出のために使用された深さ65メートルの立坑が地下水汚染を引き起こしている。もともとこの立坑による処理の起源は、廃液を海へ投棄するために横坑を掘削したときの立坑で、水をためた素掘の立坑に過ぎない。廃棄物を取り除いた後、除染と周囲の地下水との隔離と汚染拡散を防止する措置が開始されている。もともと廃棄物投棄用に設計されたわけではなく、きわめて場当たりかつ貧弱な監視のもとで使用されており、信頼できる廃棄物投棄記録も保存されていない。廃棄物投棄用としての立坑が使われた歴史の中には、ナトリウムとカリウムが水と反応して発生して引き起こされた水素ガス爆発がある。一時は、立坑内で水に浮かぶポリエチレン容器を沈めるために銃で撃つことが、労働者によって常態として行われていた。 放射線照射された核燃料片が発電所周辺の海底に多数散乱している。古い燃料棒の破片が海中に吸い込まれているため危険であるとして、1983年から海岸は閉鎖され、漁業も禁止されている。2008年、ガイガー・カウンターを装備した潜水ロボットによる除去プロジェクトにより破片の探索と回収が進められているが、このプロセスには数年を要する。破片は海岸に打ち上げられており、2009年には137個以下の破片が私有地ながら公開されているサンドサイド湾近くの海岸に打ち上げられており、旅行者に人気のあるダネット近くの海岸では1個が見つかっている。 1万8千立方メートルの放射能汚染された土壌と2万8千立方メートルの化学的に汚染された土壌。 1350立方メートルの高レベルまたは中レベルの液体廃棄物および2250立方メートルの貯蔵中の中レベル核廃棄物。 1500トンのナトリウム。このうち900トンはPFR由来の放射能汚染を被っている。 歴史的にドーンレイの核廃棄物管理は貧困であった。2006年9月18日、運行責任者代行のノーマン・ハリソンは、施設廃止作業が続く間も古い慣行のためにますます多くの問題に直面するであろうと予測した。発電所のいくつかの部分は初めて稼動してから50年になろうとしている。 2007年、英国原子力公社は1963年から1984年にかけての、放射性物質管理法(英語版)に関連する4つの違反行為に対して責任を認めた。これら違反行為には、発電所内での放射性廃棄物の地中埋蔵サイトへの投棄(1963年から1975年)、3件の核燃料片の海中への放出の許容があり、14万ポンドの罰金を科せられた。 この施設にはウランとプルトニウムが保管されていることからセキュリティ上のリスクがあると考えられており、警察の高度のプレゼンスがある。原子炉燃料エレメントは、再処理のために2014年または2015年にセラフィールドへの搬出が開始される。 2013年、中レベル廃棄物投棄坑の主要プロジェクトの詳細設計が完了し、作業が開始された。この作業には、1500トンの放射性廃棄物の回収と封じ込めが含まれている。
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