廃棄時の無毒化法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/17 17:34 UTC 版)
毒劇法により劇物に指定されており、そのままでは廃棄できない。毒劇法に指定されているのは、ホルムアルデヒド含有量が1%以上のものであるため、かつては1%未満になるように水で希釈して廃棄することが行われていたが、環境への配慮のため、1975年、厚生省(当時)の通達で、特定の処理法を用いて無毒化することが義務付けられた。酸化法(化学反応により無毒化する)、焼却法(焼却炉で燃焼)、活性汚泥法(微生物による分解)などがある。自らでこれを行うか、処理業者に依頼する。 酸化法は比較的少量のホルマリンを処理するのに、最も手軽な方法である。 水でホルマリンを希釈した後、次亜塩素酸を含む水溶液(次亜塩素酸ナトリウムなど)を加えて酸化分解させ、廃棄する方法。 水酸化ナトリウム水溶液などでホルマリンのpHをアルカリ性にし、過酸化水素水を加えて酸化分解し、水で希釈した後、廃棄する方法。 また、これらとは別の方法で、水酸化カルシウム(消石灰)をホルマリンに加えてしばらく放置する方法もよく行われる。水酸化カルシウムを加えると、ホルムアルデヒドがホルモース反応を起こし、縮合して糖に変化するので、これを廃棄する。この反応はアルカリ性で進行するので、あらかじめホルマリンに水酸化ナトリウム水溶液などを加えて、溶液のpHをアルカリ性にしておく。
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