PFR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 17:16 UTC 版)
第3の、そして英国原子力公社の運用した最後の原子炉は高速原型炉(Prototype Fast Reactor, PFR)である。PFRはプール型の高速増殖炉で、液体ナトリウムを冷却材とし、MOX燃料を使用した。1974年に臨界に到達し、全国送電網を通じての送電を1975年に開始した。最大出力は250MWeで、1977年に初めて到達した が、フル出力到達以前に多くの遅延と信頼性上の問題が発生した。 稼動後最初の10年間は、主として蒸気発生器からの一連の蒸気漏出のため限られた出力を発揮したに過ぎず、負荷率は最大でも12%にとどまった。1984年以後は、問題が解決されたことにより負荷率は改善され、稼動最終年の負荷率は57%であった。1991年6月25日、一次ポンプのひとつからベアリング潤滑油が一次ナトリウム冷却系に混入したことにより、18ヶ月にわたって運転が停止した。 PFRは1994年の運転停止によりオフラインになり、ドーンレイでの原子力発電には終止符が打たれた。遠隔操作式のロボット「リアクターザウルス」が送り込まれ、人間が実施するには危険すぎる、この原子炉からの廃棄物と汚染された機材の除去に当たっている。DFRと同じく2024年までに解体される予定である。
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