干渉計
干渉法
干渉計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/27 00:09 UTC 版)
ウィルソン山の非常に安定した大気は干渉法観測に非常に適している。干渉法は複数の視点からの観測データを組み合わせることで分解能を上げ、恒星の直径のように天体の微細なサイズを直接測定する方法である。マイケルソンは1919年にフッカー望遠鏡を使って、天文干渉法の歴史上初めて他の恒星の測定を行なった。 赤外空間干渉計 (Infrared Spatial Interferometer, ISI) は中間赤外域を観測する3基の65インチ (1.7m) 望遠鏡のアレイである。これらの望遠鏡は最大70m離して配置することができ、これによって口径70m相当の分解能を得ることができる。望遠鏡で受光した信号はヘテロダイン回路を通して電波の周波数に変換され、電波天文学から流用した技術を用いて電気的に合成される。ISI はカリフォルニア大学バークレー校の一部門によって運用されている。基線を最大 (70m) に伸ばした場合、分解能は波長11µmにおいて0.003秒角に達する。2003年7月9日には ISI が中間赤外域で初めて、closure phase の開口合成観測に成功した。 CHARA (Center for High Angular Resolution Astronomy) アレイは6基の1m(40インチ)望遠鏡を3本の軸上に配置した干渉計で、最大基線長は330mである。この装置では光線は真空管を通って光学的に合成される。このため、地球の自転による光の位相変化を打ち消すため、可動式の鏡を動かすための全長100mの建物が付属している。CHARA はジョージア州立大学によって運用されており、2002年に学術使用を開始し、2004年には常時運用が始まった。合成された画像は赤外域で0.0005秒角を分解可能である。2005年現在、6基の望遠鏡のうち4基が干渉観測に用いられている。
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