大原幽学関係資料とは? わかりやすく解説

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大原幽学関係資料

主名称: 大原幽学関係資料
指定番号 61
枝番 0
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 407
時代区分 江戸
年代
検索年代
解説文: 大原幽学一七九七-一八五八)は幕末下総東部地方において農民教化農村改革運動指導し大きな事績残した前半生経歴は明らかでなく、各地遍歴していたらしい天保十三年(一八四二)に香取郡長部村(現干潟町)に定住した天保年頃から独自の実践道徳である性【せい】(理【り】)学【がく】の教説活動始め弟子として入門する者が次第増えた門人達は道友と呼ばれ性学学習用の施設である改心教導所が作られ、そこで会合教説が行われた。
 一方関東農村天保二年から八年にかけての飢饉疲弊しており、幽学は性学道友の農民指導し農村の復興図り農民共同の力で自活できるように各種仕法行って成果をあげた。しかし急激な性学運動の発展と、農民越え領主越えて労働学習共にすることは幕府怪しむところとなり、幽学は、幕府七年間取り調べられた末、安政四年(一八五七)に一〇〇日の押し込めの刑を受け、失意のうちに翌五年三自殺した
 今回指定した大原幽学関係資料は、幽学没後性学運動継承した財団法人八石性理学会から、昭和六十一年干潟町寄贈され資料のうち四〇七点である。その内容(一)著述稿本類、(二)性学教導仕法関係文書記録類(三)日記(四)書状(五)遺品類大別される
 (一)は「性学微味」「性学幽玄考」等幽学の思想体系的に叙述したのである
 (二)性学組織活動に関する主要な資料である。教導関係のものとしては道友の幽学に対す入門誓約書である神文しんもん】、道友の規範となる書・短文である規矩【きく】や門人名簿などがある。仕法関係のものは、農地出し合いその利益積立により相互扶助をはかる先祖組合運営性学教導施設普請労働奉仕である丹精に関する資料残されている。
 (三)は幽学自身日記の他、性学組織公的日記、道友の日記含まれている。また(四)は幽学自筆書状大部分であるが、幽学宛のもの、道友同士のものも含まれている。
 (五)短刀衣類眼鏡扇子、笠、印章筮竹算木薬草切、薬研等がある。筮竹算木は幽学が易占通じていたことを示し薬草切、薬研があるのも、幽学が処方に関する配剤録」を残しているように、製薬行っていたことによる
 以上のように、本資料は幽学の事績を知る上で基本的史料であり、しかも幽学の活動した本拠地一括して伝来したものとして、貴重である。



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