周波数応答(振動・音)
振動入力を受けた構造体が、入力に応じて出力(応答)するなんらかの量を、周波数を独立変数として表したもの。入力としては加振力、応答としては変位、速度、加速度、音、応力、ひずみなどが扱われる。単位入力に対するこれらの応答を周波数ごとに表示するのが一般的である。自動車の振動、騒音に関する開発では、各部品および、それらを結合した構造体の周波数応答が把握される。例えばパワープラント、懸架系などの取付け部における、振動入力に対する車体振動や車内音の周波数応答をもとに、敏感な周波数について、車体のみでなくパワープラント、懸架系などの振動にも注意が払われ、シェイクやこもり音などの問題への対応がなされる。
周波数応答(操縦安定性)
クルマへの操舵入力が、正弦波の場合の定常応答を周波数応答という。通常、ハンドル角入力に対するヨーレート、横加速度、ロール角、横滑り角などの伝達関数を求め、周波数領域におけるゲインおよび位相遅れを評価する。ハンドル角入力波形には、パルス、ランダム、連続サイン波などを用い、高速フーリエ変換のアルゴリズムや、同定技術を用いて伝達関数が導かれる。伝達関数はボード線図で表示する。
参照 周波数特性、定常応答周波数特性
周波数応答
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 17:21 UTC 版)
フィードフォワード型で α {\displaystyle \alpha } を様々な正の値にしたときの応答特性(振幅のみ) フィードフォワード型で α {\displaystyle \alpha } を様々な負の値にしたときの応答特性(振幅のみ) Z領域で表される離散時間系の周波数応答を得るには、 z = e j ω {\displaystyle z=e^{j\omega }} と置き換える。すると、フィードフォワード型コムフィルタの伝達関数は次のようになる。 H ( e j ω ) = 1 + α e − j ω K {\displaystyle \ H(e^{j\omega })=1+\alpha e^{-j\omega K}\,} オイラーの公式を使うと、周波数応答は次のように表すこともできる。 H ( e j ω ) = [ 1 + α cos ( ω K ) ] − j α sin ( ω K ) {\displaystyle \ H(e^{j\omega })=\left[1+\alpha \cos(\omega K)\right]-j\alpha \sin(\omega K)\,} 位相を無視して振幅の周波数特性だけを必要とすることが多い。それは次のように定義できる。 | H ( e j ω ) | = ℜ { H ( e j ω ) } 2 + ℑ { H ( e j ω ) } 2 {\displaystyle \ |H(e^{j\omega })|={\sqrt {\Re \{H(e^{j\omega })\}^{2}+\Im \{H(e^{j\omega })\}^{2}}}\,} フィードフォワード型コムフィルタでは、これが次のようになる。 | H ( e j ω ) | = ( 1 + α 2 ) + 2 α cos ( ω K ) {\displaystyle \ |H(e^{j\omega })|={\sqrt {(1+\alpha ^{2})+2\alpha \cos(\omega K)}}\,} ( 1 + α 2 ) {\displaystyle (1+\alpha ^{2})} という項は定数であり、残る 2 α cos ( ω K ) {\displaystyle 2\alpha \cos(\omega K)} は周期関数である。したがって、コムフィルタの周波数特性は周期的である。 右の2つの図は様々な α {\displaystyle \alpha } の値について、周波数特性の周期性を表したものである。次のような特性が重要である。 応答は周期的に局所最小値に落ち込み(「ノッチ」などと呼ぶ)、周期的に局所最大値になる(これを「ピーク」などと呼ぶ)。 最大と最小は常に 1 から等しい距離にある。 α = ± 1 {\displaystyle \alpha =\pm 1} のとき、最小の振幅がゼロになる。この場合の局所最小値を「ヌル」などと呼ぶ。 α {\displaystyle \alpha } が正のときの最大と α {\displaystyle \alpha } が負のときの最小は同じ周波数であり、逆も同様である。
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周波数応答
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 17:21 UTC 版)
フィードバック型で α {\displaystyle \alpha } を様々な正の値にしたときの応答特性(振幅のみ) フィードバック型で α {\displaystyle \alpha } を様々な負の値にしたときの応答特性(振幅のみ) フィードバック型コムフィルタのZ領域表現で z = e j ω {\displaystyle z=e^{j\omega }} と置き換えると、次の式が得られる。 H ( e j ω ) = 1 1 − α e − j ω K {\displaystyle \ H(e^{j\omega })={\frac {1}{1-\alpha e^{-j\omega K}}}\,} 振幅の周波数特性は次のようになる。 | H ( e j ω ) | = 1 ( 1 + α 2 ) − 2 α cos ( ω K ) {\displaystyle \ |H(e^{j\omega })|={\frac {1}{\sqrt {(1+\alpha ^{2})-2\alpha \cos(\omega K)}}}\,} こちらも周期的な特性となっていることを右の2つの図で示す。フィードバック型コムフィルタはフィードフォワード型と次のような点が共通である。 応答は周期的に局所最小値と局所最大値を繰り返す。 α {\displaystyle \alpha } が正のときの最大と α {\displaystyle \alpha } が負のときの最小は同じ周波数であり、逆も同様である。 しかし、上の式で全ての項が分母にあることから、重要な差異もある。 最大値と最小値は 1 から等しい距離にあるわけではない。 | α | {\displaystyle |\alpha |} が 1 未満のときだけ安定である。図を見て分かるとおり | α | {\displaystyle |\alpha |} が大きくなると、最大値の振幅が急激に増大する。
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