古代国家による道路網の整備と発達とは? わかりやすく解説

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古代国家による道路網の整備と発達

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 00:12 UTC 版)

「道路」記事における「古代国家による道路網の整備と発達」の解説

古代文明発達し国家誕生すると道は計画的に作られていくようになり、道路網の整備時の権力象徴にもなった。 中でもローマ帝国建設したローマ街道は、最も大規模組織的なものとしてよく知られその道路網総延長は約29 km、うち主要幹線は86000 kmにもおよんだ当時隆盛極めた古代ローマ人は「世界すべての道はローマに通ず! 」と豪語したと言われており、道路性格軍事色、政治色が強いもので、ローマ市中心とする広大な領域に、幅が数メートルほどある平坦な道路放射状敷き都市間を最短距離で結ぶため直線的にひかれた。中でも有名なのは、紀元前312年アッピウス・クラウディウス・カエクス命令建設始まったアッピア街道で、道路幅15メートル敷石舗装施した本格的なものであった。 このほか地中海クレタ島マルタ島の残る古代道路は、紀元前2000年頃ものといわれ、またアケメネス朝ペルシア帝国王の道は、紀元前500年頃ダレイオス1世時代に、メソポタミア首都スーサ(現イラン国内)から小アジアサルディス(現トルコ国内)へ至る約2500 kmにおよぶ帝国縦貫する計画道路造られた。 東アジア古代中国においては紀元前220年までに秦の始皇帝によって馳道(ちどう)とよばれる大規模な道路網の建設始められた。建設期間10年ほどの間に造られ馳道総延長は、現代中国公式記録とも言われる中国公路史』によれば1万7920里(約7481 km、秦時代の1里は417.5 m)とされ、『漢書かんじょ)』では「道幅50歩(約70 m)、路側に3丈(約7 m)ごとに青松植えたとされる始皇帝は、馳道建設終わり頃に直道ちょくどう)という、首都咸陽かんよう)から北へ延びる幅約30 m程度直線的な軍事道路造っている。その目的は、北方からの匈奴侵略備えるためのものであり、現在の中国では直道は「中国最初高速道路」とよばれている。 また、物資を運ぶための交易路古代より生まれていた。北ヨーロッパ産出され琥珀地中海沿岸地域へ運ぶために生まれたヨーロッパ最古道として知られる琥珀の道は、紀元前1900年頃から存在した始皇帝倒して打ち立てられ中国の漢帝国時代からは、国家統一経済産業の発展のため関所廃止して道路建設全国的に進められたことにより、中国長安から中央アジア横断して西南アジアヨーロッパを結ぶ絹の道シルクロード)が登場するシルクロードは、貿易のための地上通路として最もよく知られ紀元前130年前後の漢の時代から武帝西域派遣した張騫ちょうけん)によって西域商品文化東方もたらされたことに始まり7世紀頃唐の時代になると中国特産の絹と、ヨーロッパから宝石織物運ばれた。また、シルクロードは、東西文化伝達路として大きな役割果たし東洋と西洋双方異な優れた互い文化吸収しながら発展していった。中国唐の時代では全国的な道路網が造られており、5里(約3 km)ごとに土堆(どたい、土で築かれ道標)が築かれ駅路整備された。中国唐代道路制度は、日本の道路にも影響与えており、駅伝制度などは中国から駅制導入したのである

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