古代哲学書とは? わかりやすく解説

古代哲学書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 07:01 UTC 版)

アスパシア」の記事における「古代哲学書」の解説

アスパシアに関する記述プラトンクセノポン、アイスキネス・ソクラティクス、アンティステネスなどの著した哲学書に見られるプラトンアスパシア知性機知感激し、『饗宴』の登場人物ディオティマモデルにしたとする説も学界存在するが、ディオティマ実際歴史上実在した人物の名前であるという説もある。ペンシルバニア大学哲学科教授のチャールズ・カーンによれば多くの点においてディオティマプラトンアイスキネスの『アスパシア』を投影させた人物である。 『メネクセノス』の中でプラトンアスパシアペリクレスと関係を持っていることを風刺し アスパシア多く雄弁家育てたことを皮肉っぽく主張する時にソクラテス生前残した言葉引用している。ソクラテスペリクレス話術における名声疑問呼び掛け、それからアスパシアアテナイペリクレス育てたからこそペリクレスアンティポン育てた誰よりも修辞優れていたのだろうと皮肉っぽく伝えることを意図して書いておりペロポネソス戦争追悼演説アスパシア原稿書いたおかげだと述べて当時その演説影響ペリクレス崇拝されていたことも非難している。カーンまた、プラトンペリクレスソクラテス修辞学教えたとしてのアスパシアモチーフアイスキネスから取ってきたとも述べている。プラトンの『アスパシア』とアリストパネスの『女の平和』は、どちらの作中人物からもアテナイ女性たち実際地位読み取ることはできないものの、当時女性演説することは許されないという慣習明らかに反した例外的な作品であり トゥルーマン州立大学歴史教授マルサ・L・ローズ説明している通り訴訟したり政治行ったりするのが喜劇の中でしかあり得ないのと同じで、女性熱弁振るうなんてことが喜劇以外であったずがないのであるクセノポンは『ソクラテスの思い出メモラビリア)』『家政論(オイコノミクス)』という2つ著書アスパシアについて言及している。いずれもアスパシア助言求めと良いソクラテスクリトブロス薦める場面がある。『ソクラテスの思い出』では仲人紹介する男の良さ誠実に伝えるべきだと書くに当たってアスパシア引き合い出している 。『家政論』ではソクラテス夫婦間での家計やりくりにより詳しいからと、アスパシアの言うことに従う場面がある。 アイスキネス・ソクラティクスとアンティステネスそれぞれアスパシアの名前からソクラテス対話篇題名をとった(但し現在はいずれ断片残っているのみとなっている) 。アイスキネス・ソクラティクスの『アスパシア』について重要な史料として残っている著作著者アテナイオスプルタルコス、そしてキケロである。この対話篇では、カリアスアスパシア彼の息子ヒッポニクスを指導してもらうようソクラテス勧めカリアス女性指導を頼むことに気が引ける感じ躊躇うと、アスパシアペリクレス活躍貢献しペリクレス死後はリシクレスに良い影響与えた女性だと伝えるという場面がある。対話篇一部キケロラテン語保管していたのであるが、その保管され部分アスパシアは「女ソクラテス」として登場しクセノポン最初の妻それからクセノポン(ここで取り上げクセノポン歴史上有名なクセノポンとは別人である)が自己認識通して徳を得る為にどうすれば良い悩んでいたところを相談乗ったという記述がある。アイスキネスアスパシア素晴らし教育者・指導者紹介しヘタイラとしての彼女の高い地位はその徳の高さ故だと説明している。アイスキネスの『アスパシア』にあるどのエピソード単なる作り事ではなくにわかに信じがたい話であるとカーン言っている。 アンティステネスの『アスパシア』の断片はわずか3つしか残存していない。この対話篇中にはかなりの中傷的内容含まれているが、ペリクレス一生関連した逸話収録されている 。アンティステネスアスパシアのみならずペリクレス一家全員を(息子たち含めて非難していたようである。哲学者アンティステネス偉大な政治家ペリクレス高徳な生活ではなく快楽耽る暮らし選んだ考えて批判している。そのためアスパシア性的快楽溺れた暮らし権化表現されている。

※この「古代哲学書」の解説は、「アスパシア」の解説の一部です。
「古代哲学書」を含む「アスパシア」の記事については、「アスパシア」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「古代哲学書」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「古代哲学書」の関連用語

古代哲学書のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古代哲学書のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのアスパシア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS