原作コミックとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 03:43 UTC 版)
「X-メン:エボリューション」の記事における「原作コミックとの比較」の解説
X-メン:エボリューションシリーズは若年層の視聴者をターゲットしており、過去のアニメシリーズで大人だった主要キャラクターをティーンエイジャーとして登場させている。シリーズではコミックを原作とする多くのアニメシリーズと同じく、全く新しいキャラクターも登場しており、スパイクやX-23は原作には登場していなかった。X-23の場合、彼女はウルヴァリンのクローンである10代の少女である。登場人物の多くはティーンエイジャーでエグゼビアの学園のほかに普段は高校に通っている。エグゼビアの学園では教師としてプロフェッサーX、ストーム、ウルヴァリンがおり、のちにビーストが加わった。ビーストは獣化が進む前は高校で登場人物達を教える教師であった。 『X-メン:エボリューション』はセーレムではなくベイヴィル(ロングアイランドにある小さな街をモデルにしている。)を舞台にしている。(ともにニューヨーク州に存在しており、あるエピソードに登場したスクールバスは『ウェストチェスター学区』』からのものだった)さらに、シリーズの初期(シーズン2の最後まで)ではほとんどの人々はミュータントの存在を知らなかった。またこのシリーズでは『ブラザーフッド』が『ブラザーフッド・オブ・イヴィル・ミュータンツ』として知られていないことも重要である。彼らはテロリストやミュータント優越論者のチームではなく、しばしばX-メンと(肉体的、社会的、あるいは哲学的な領域で)対立するはみ出しもののミュータントで構成されている。 シリーズは1990年代のFOXによるシリーズとハッキリした対比してつくられている。シリーズのバイブルは『The Strangest Teens Of ALL』の執筆時にX-メンを原点であるスーパーパワーをコントロールする方法を学ぶ高校生というルーツに戻そうと意図したロバート・N・スキルと(クレジットされていないが)マーティ・アイセンバーグである。FOXのシリーズはミュータントに対する迫害や偏見と闘う自由な戦士という現在のX-メンの役割を反影していたが、X-メン:エボリューションは思春期の戦いへのメタファーとしてのミュータントの力と言うテーマを用いている。 シリーズの外観は総監督のボイド・カークランドと新たなX-メンのコスチュームを制作したアニメーターのフランク・パウルによってデザインされており、原作に忠実なFOXのシリーズ(コミックに対して詳細に描かれている堅いアニメーション)をアニメーションに親和性の高いアニメに影響を受けたコスチュームで置き換えている。 第1シーズンはマグニートーのブラザーフッド・オブ・ミュータントとキャラクターとの衝突に関係するエピソードの他に、新たなティーンエイジバージョンのキャラクターになれてもらうために多くのキャラクターを紹介するエピソードを中心としていた。後期のシーズンでは大部分を敵としてアポカリプスを据え、ニューミュータンツやモーロックス、マグニートーのアコライツを紹介するとともに米国政府を全ての政党に対する敵とした。 シリーズでは数多くの細かい方法でキャノンの歴史の詳細な知識を明かしている。その例として、コンソール装置からのセレブロの進化、初期のシャドウキャットのナイトクローラーを巡る不快感、フォージの意図しない結果を引き起こす装置や科学的における傲慢さなどが挙げられる。ローグは適切な方法でサイクロップスのパワーを吸収している。昔のアニメでは彼女は彼のビームの制禦不能性(脳の損傷によるもので生来のものではない)も一緒に吸収しており、X-メン:エボリューションでは脳の損傷がない場合のスコットのように完全にコントロールしている。『Survival of the Fittest』ではエグゼビアは(原作と違い潜在的なミュータントのパワーを解放したのだと言っているが)ジャガーノートが神秘主義を通して能力を習得したと述べており、『The Cauldron』ではマグニートーは(神秘主義ではなく科学的に発見したとしているが)彼のミュータントの能力を拡張するテクノロジーを同名のサイトラックの宝石から開発している。『Day of Recovery』ではトードはテクノロジーをかなり楽に使いこなしており、『Operation Rebirth』ではマグニートーが子供時代に捕われていた捕虜キャンプは(オープニングショットで)視覚的には(そうであるとは証明されていないが)アウシュヴィッツに似ている。 加えて、ビーストのオリジンはほとんどコミックと同じだが、職業や設定などでは違いがある。メスメロはサーカス団の一員として登場しており、『フェニックス・サーガ』での登場によく似ている。この他、ボリヴァー・トラスク、ニック・フューリー、キャプテンアメリカ、デステニィ、アガサ・ハーネス、アマンダ・セフトンといったサポートキャラクターはX-メンのコミックから受け継がれたものであり、完璧にもとの姿に忠実であるわけではないにせよ、オリジナルに敬意を表したものである。
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