化学的性質・用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 14:04 UTC 版)
低濃度のモノクロラミンは塩素の代用として水道水の消毒に用いられる。塩素よりも安定で消費者のもとに届くまで消散することがない等の利点から、モノクロラミンの使用は増加しつつある。比較的無害な炭化水素であるメタンなどの有機化合物の存在下でもクロロホルムや四塩化炭素などのハロメタン類を生成させず、塩素のように不快な悪臭を生じさせないので水道水の味が良くなるとされる。 観賞魚などを飼育する場合、モノクロラミンは魚に有毒なので水道水から取り除かねばならない。塩素は数日間放置することによって揮発するが、モノクロラミンは揮発性が少なく、より安定なため、観賞魚店などで手に入るチオ硫酸ナトリウムなどの薬剤で除去しなければならない。ただし、モノクロラミンの含まれていない水道水を利用しても、水道水中の塩素と魚の糞尿に含まれるアンモニアとの反応によって生成することもある。 NH 3 + HClO ⟶ NH 2 Cl + H 2 O {\displaystyle {\ce {NH3 + HClO -> NH2Cl + H_2O}}} 塩素と同様、モノクロラミンで消毒された水道水を人工透析器に用いる場合には、半透膜を通して血液と接触するため、これを除去する必要がある。しかし、クロラミンは消化器を通過する際に無毒化されるので、口から飲むぶんには人工透析を受けている患者に対しても無害である。 自家製のビールを作る人々は、醸造液からモノクロラミンを除くのにピロ亜硫酸ナトリウムを用いる。塩素と違い煮沸によって除去できないためである。
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化学的性質・用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 23:54 UTC 版)
水溶液中では電離してカリウムイオン (K+) と塩化物イオン (Cl-) になる。味は苦味を伴う塩味。水などの極性溶媒に対し吸熱的に溶解する。 KCl(s) → KCl(aq), ΔsolnHº = 17.21 kJ mol-1 水酸化カリウムと共に、最も一般的なカリウム源として化学工業に用いられる。工業原料の他、農業資材としてカリウム肥料としても市販されている(単肥として売られるだけでなく、複合肥料の原料としてよく用いられる。)。 赤外線領域での光線透過率が高く、塩化ナトリウムや臭化カリウムなどと共に赤外分光用の窓や試料の封止材としても使用される。 また水溶液中の電気伝導において陽イオンおよび陰イオンの輸率がほぼ等しいため液間電位が小さく、電気化学測定において塩橋の電解質、pH電極の内部液、電気伝導度測定の校正用標準液などに用いられる。 各溶媒に対する塩化カリウムの溶解度(g KCl / 100 g (25 ℃)H2O 36 液体アンモニア 0.04 液体二酸化硫黄 0.041 メタノール 0.53 ギ酸 19.2 スルホラン 0.004 アセトニトリル 0.0024 アセトン 0.000091 ホルムアルデヒド 6.2 アセトアミド 2.45 ジメチルホルムアミド 0.017–0.05 出典:Burgess, J. Metal Ions in Solution(Ellis Horwood, New York, 1978)ISBN 0-85312-027-7
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