化学的性質と化合物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/15 09:42 UTC 版)
関連カテゴリ: Category:ルテチウムの化合物 ルテチウムの化合物におけるルテチウムは常に酸化数+3である。ほとんどのルテチウム塩の水溶液は無色であり、ヨウ化物を除き乾燥すると白色の結晶性固体を形成する。硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩などの可溶性の塩は結晶化すると水和物を形成する。酸化物、水酸化物、フッ化物、炭酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩は水に溶けない。 金属ルテチウムは標準状態では空気中でわずかに不安定であるが、150 °Cで容易に燃焼して酸化ルテチウムを形成する。ここで得られる化合物は水と二酸化炭素を吸収することが知られており、閉鎖された雰囲気から大気を取り除くためにも使うことができる。ルテチウムと水の間の反応が起きているときにも同様のものが観察され(冷たいときは遅く、熱いときは速い)、この反応により水酸化ルテチウムが形成される。ルテチウム金属は4つの軽いハロゲンと反応して三ハロゲン化物を形成することが知られており、その全て(フッ化物を除く)は水溶性である。 ルテチウムは弱酸および希硫酸に容易に溶解し、無色のルテチウムイオンを含む溶液を形成する。このルテチウムイオンは7-9個の水分子により配位され、平均は[Lu(H2O)8.2]3+である。 2 Lu + 3 H2SO4 → 2 Lu3+ + 3 SO2–4 + 3 H2↑
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