化学的性質と構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/15 02:55 UTC 版)
「フッ化ナトリウム」の記事における「化学的性質と構造」の解説
無色の立方体または正八面体型の結晶である。塩化ナトリウム型の結晶構造を持ち、Na+ と F− がそれぞれ互いを中心とした八面体の頂点に位置する。その格子定数は a = 4.620Å、Na−F 結合距離は2.31Åである。 ハロゲン化アシル、塩化硫黄類、塩化リン類との求電子置換反応を利用したフッ化物の合成に使われる。他のフッ化物と同じく、有機合成においてはシリルエーテルなどの脱シリル化剤として用いられる。 赤外光や紫外光を透過する。温度によらず水には溶けにくく、溶解度は 3.53 g/100 mL (0℃) であり、暖めても溶解度はほとんど変わらない。MSDSによればエタノールには僅かに溶けるとある。水溶液中では一部が加水分解するため、弱アルカリ性を呈する。 NaF + H 2 O ⇄ Na + + OH − + HF {\displaystyle {\ce {NaF\ +H2O\rightleftarrows Na^{+}\ +OH^{-}\ +HF}}} ( F − + H 2 O ⇄ OH − + HF ) {\displaystyle {\ce {(F^{-}\ +H2O\rightleftarrows OH^{-}\ +HF)}}} フッ化ナトリウムは塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化カルシウムと共に融解すると共晶を形成する。硫酸ナトリウムとの間には2つの共晶点が存在する。固体および液体のフッ化ナトリウムは導電性を持ち、電気抵抗は温度が下がると上昇する。
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