工業原料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 16:28 UTC 版)
サケ類(シロザケなど)やニシン類の白子は、食用としての利用度が低いが、デオキシリボ核酸(DNA)やプロタミンを豊富に含み、比較的大量に得られるため、酵素処理などによって、これらの成分を抽出することが行われている。プロタミンは食品保存料として用いられている。サケのDNAは調味料、強化剤などの食品用途、医薬用途の他、創傷被覆材などの医療用途、分離膜、フィルター材などの工業用途も開発が行われている。
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工業原料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/27 23:27 UTC 版)
成分は不飽和脂肪酸(リシノール酸が87%、オレイン酸が7%、リノール酸が3%)と少量の飽和脂肪酸(パルミチン酸、ステアリン酸などが3%)のグリセリド。ひまし油は、脂肪油としては粘度、比重ともに最大であるのに加えて、広い温度域で高い流動性をもつため、各種工業用の原料として広い用途がある。高粘度であり油性が高いため潤滑性は大変優秀であるが、酸化されやすく熱安定性が劣るため一般用途では不向きである。なお植物油としては極めて高粘度ではあるが粘度指数はさほど高くはなく、一般的な植物油より大きく劣り、現代の潤滑用の一般鉱油よりも若干劣るレベルである。 その優れた性状と潤滑性から古くは機械油一般に用いられ、初期の航空機用エンジンの潤滑油としても使用される事が多かったが、航空機ではエンジンの高出力化と熱と酸化への安定性の不足から第二次世界大戦の頃には航空機用潤滑油はペンシルバニア・エンジンオイルに代表される鉱油系が主力となった。上記の理由以外に植物由来であるため製造時期や生産地による品質のばらつき、鉱油に比べて高価といった事も全体的な鉱油への移行の要因となった。現代では短時間でそのつど交換するレース用エンジンオイルやラジコン用のグロー燃料(オイルとして配合)などで使用される。 ひまし油およびその加工品は、石鹸(せっけん)、 廃天ぷら油処理剤(凝固剤)、潤滑油、作動油、塗料、インキ、ワックス、耐低温樹脂、ナイロン、医薬品、香水、髪油(ポマード・びん付け油)などの原料として用いられる。また、セバシン酸の原料としても重要である。有毒なリシンもひまし油生産時の副産物として作られる。 エンジンオイルの大手メーカーであるカストロールの社名は、ひまし油の英語名である Castor Oil に由来する。1970年代まで販売していた『カストロールR30』の主成分はひまし油で、短時間でエンジンオイルを交換するレース用エンジンや、航空機用エンジンで広く用いられていた。
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