公園の配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 05:33 UTC 版)
葛西臨海公園駅の南正面に開けた公園である。公園はいくつかのゾーンに分けられている。駅から南に向かって「海へのプロムナード」と呼ばれるメインストリートが延び、両サイドに水族園ゾーン、鳥類園ゾーンに道が分岐する。さらに直進すると、大きな広場に出る。この広場には水族園ゾーンの入口があり、海に進めば日本庭園の入口も見えてくる。この道は「汐風の広場ゾーン」の展望レストハウスで終わるが、大きな広場からは南西に第二のメインストリートが伸びており、これを進むと汐風の広場や葛西海浜公園に行くことができる。 水族園ゾーン(公園中央部東寄り)には葛西臨海水族園がある。これは年間入場者数日本一の記録を持つ、東日本で最も人気のある水族館になっている。屋上は展望台になっており、ドームやヨットの帆が海面に浮いているように見える演出が為されている。 鳥類園ゾーン(公園東部)には広大な森の中に「上の池」(淡水)と「下の池」(汽水)が設けられており、池のほとりには「ウォッチングセンター」をはじめ、野鳥観察のための施設が点在している。鳥類園や葛西海浜公園の東なぎさは渡り鳥の休憩場所になっていて、沖合の浅瀬を餌場にする野鳥やそれを狙う猛禽類も飛来する。 芝生広場ゾーン(公園西北部)には、園内にある宿泊施設ホテルシーサイド江戸川や「蓮池」、日本第二の大きさを誇る観覧車「ダイヤと花の大観覧車」がある。大観覧車は開業後すぐに福岡市のSky Dream Fukuokaに日本一の座を奪われたが、2009年にSky Dream Fukuokaが廃業したため、再び日本一の座に返り咲いた。しかし、2016年7月1日に大阪府吹田市の「REDHORSE OSAKA WHEEL」に再び日本一の座を明け渡して、2016年7月以降は第2位となっている。江戸川区においてもタワーホール船堀 (115m)を凌ぐ、最大の建築物である。 大観覧車付近には「芝生広場」があり、水仙や菜の花、コスモスなどが植えられた花畑がある。水仙は公園全体で20万本が植えられており、毎年1月から2月頃に「水仙祭り」が催されている。蓮池は第一駐車場のすぐそばにある池で、中央に橋が架けられている。この池を渡って、急な上り坂を登ると「バーベキュー広場」がある。 汐風の広場ゾーン(公園南西部~南中部)は海に面していて、南中部の丘上にはガラス張りの展望レストハウス「クリスタルビュー」があり、海を一望できる。この丘は芦ヶ池の方まで広がっており、海抜ゼロメートル地帯の江戸川区を高波から守る防波堤の役割を担っている。 海に面した位置には、芝生張りの大きな広場がある。第二のメインストリートを境に東西に分かれており、東側の「展望広場」はクリスタルビューの麓に広がっている。クリスタルビューから続くなだらかな斜面の一角には花畑が作られている。東側の水族館前の海岸には東京水辺ラインの船着場があり、水上バスでお台場海浜公園に行くことができる。西側の「汐風の広場」ではa-nation(2003年)やAKB48のライブ(2010年)WORLD HAPPINESS、情熱大陸SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZAが催されたこともある。西端には、廃止された東京都観光汽船の水上バスの船着場があり、その先にも広場や「芦ヶ池」が広がっている。芦ヶ池は窪地で、日本庭園の方から流れてくる小川が注ぎ込んでいる。入口付近は岩場のようになっていて、吊り橋が架かっている。 汐風の広場ゾーンは西側に広いので、2008年(平成20年)に一部を取り壊して東京オリンピックのカヌー・スラーロム施設(鉄骨造、地上2階)を建設する計画が発表されたが、自然保護の観点から地元住民の一部や自然保護団体が反対し、また2016年のオリンピック誘致も無くなったため、計画は白紙に戻った。 公園の南東部の対岸に東京ディズニーランドを臨む江戸川河口付近には、「三日月干潟」と呼ばれる天然の浅瀬が残っている。 鳥類園から南に向かって水族園方面に行く途中には、気象庁の江戸川臨海地域気象観測所が設置されている。 第二のメインストリートを直進すると、水路を隔てて葛西海浜公園の西なぎさがあり、「葛西渚橋」で渡ることができる。 葛西海浜公園では、東京ディズニーランドや東京湾アクアライン、房総半島や富士山などを一望でき、1996年(平成8年)には「日本の渚百選」に選ばれた。潮の流れが複雑なので遊泳はできないが、「西なぎさ」には砂浜があり、干潟で磯遊びを楽しむことができる。またスポーツカイトのメッカであり、2002年(平成14年)からは優先区域として「海風の広場」が設定されている。
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