偽名・名誉毀損裁判とは? わかりやすく解説

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偽名・名誉毀損裁判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 04:34 UTC 版)

阿部定」の記事における「偽名・名誉毀損裁判」の解説

その後7年ほどは刑事から与えられた「吉井昌子」という偽名使い生活、勤務先赤坂料亭知り合ったサラリーマン男性事実婚谷中アパート暮らしていたが、1945年昭和20年)の東京大空襲被災すると、茨城県結城郡宗道村現在の茨城県下妻市)に疎開する。ここでは農業の手伝いをし、上記偽名配給受けている。終戦後埼玉県川口市居住。 しかし、戦後のエログロナンセンスブームで1947年昭和22年)には「お定本」と呼ばれるカストリ本が続々出版されている。3月に『愛欲泣きぬれる女』、6月に『お定色ざんげ』、8月に『阿部定行状記』が出版中でも『お定色ざんげ』の作者木村一郎版元である石神出版社長石田自身名誉毀損に当たるとし、9月4日に定は秋葉連名東京地裁訴訟起こす訴訟から数週間後に『お定色ざんげ』は発禁となっている。 夫はその頃自分の妻が阿部定であったことを知り失踪している。その後彼女は本名名乗り事件背負いながら生きることとなる。 この年には織田作之助阿部定事件を基にした小説妖婦』を出版坂口安吾文藝春秋社発行雑誌座談12月号で定と対談している。彼ら無頼派作家にとって、定はファム・ファタール存在だった。1948年昭和23年3月には手記阿部定手記』(新橋書房)を出版。これにより名誉毀損訴訟収まっている。 秋葉夫妻元に下宿し1949年昭和24年)、秋葉援助を受け6カ月ほど地方巡業したその後京都芸者をし、大阪の「バー・ヒノデ」のホステス伊豆旅館仲居として働いていたが、1954年昭和29年)夏、実業家島田国一の紹介で、料亭「星菊水社長丸山忠男は定を客寄せパンダにしようと10万円の前金現在の金額300万円ほど)を出しスカウトする。月給も他の仲居3000円だったのを、定は1万5000円もらっていた。当時都電には下記のようなチラシ掲載された。 「お定さんの夢の大広間で、お定さんのお酌で一パイ 庭に面したテレビのある小室十六完備 夢の酒場・夢の割烹『星菊水』」 星菊水では料理の他に、宴会終盤に「お定でございます」と定が宴席登場し、客をもてなすサービスセットになっていた。働きぶりは真面目で、1958年昭和33年)には東京料飲同志組合から優良従業員として表彰されている。この頃は店のマネージャー女中であったその後上野の国通り小さなバークィーン」を開店。しかし従業員に店の金を持ち逃げされ半年店じまいする。

※この「偽名・名誉毀損裁判」の解説は、「阿部定」の解説の一部です。
「偽名・名誉毀損裁判」を含む「阿部定」の記事については、「阿部定」の概要を参照ください。

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