企画成立経緯とは? わかりやすく解説

企画成立経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 21:18 UTC 版)

ボクサー (1977年の映画)」の記事における「企画成立経緯」の解説

菅原文太10年越し企画で、具体的に東映企画提出していたが埋もれたままになっていたといわれる岡田茂東映社長菅原企画熱意応じた1977年8月10日銀座東ホテルであった製作会見で、岡田東映社長から企画成立経緯について以下の説明があった。「文太小野田(啓・宣伝部長)、天尾完次企画部長)らが『ロッキー』を見て感心し、ぜひ日本版やりたい企画持って来たが、日本ではボクシング映画当たったためしがなく拒否権発動していた。ところが営業部抱き込んだり、主演人気ナンバー1の清水クン担ぎ出したり、ボクシング界の歴代チャンピオン引き出したり、日本ボクシング界が全面協力するということで、何としても、という彼らの熱意買った文太執念負けたということです。この作品東映選挙言えば全国的な大作路線への方向転換第二作であり、責任持ってやれと言ってある。監督寺山君というのは私にとっては想像を絶する起用だが、どんなものが出来るか楽しみにしている」。 実写ボクシング映画1960年代に特に日活がよく作っていたが、日本映画斜陽もあり、日本メジャー会社では長い間実写ボクシング映画作られておらず、よく企画通ったといわれた。当時スポーツ映画当たらないというのが日本映画では定説だったため、東映実験的な試み注目された。そのため、当時邦画では久しぶりボクシング映画となった岡田社長当初映画化をなかなか許さなかったが、このタイミング企画通ったのは、"日本版ロッキー』"と当時盛んにいわれたように1977年4月日本でも公開された『ロッキー大ヒット影響大きかった見られ、『ロッキー公開直後映画誌に、菅原が「『いやあ『ロッキー』って映画すごいね無名俳優がこれ1本でアカデミーノミネートされたっていうじゃないの。おれも40歳過ぎたけど、やるとなれば今年だね。秋にやるって会社約束取り付けたし..菅原文太近ごろごきげんである。念願ボクシング映画実現が近づいたからだ」という記事載る。ただ菅原企画提出は『ロッキー』より大分前なので、(実現経緯別にすれば)『ロッキー』の便乗映画ではない。1974年から1976年にかけて『ローラーボール』や『ロンゲスト・ヤード』『がんばれ!ベアーズ』などのスポーツ映画アメリカでヒットし岡田社長は「アメリカ映画流行ったものは、必ず何ヶ月後に日本流行る」という持論であったため、その波が日本押し寄せて来るのを見込み、また1975年夏の『トラック野郎・御意見無用』、1976年正月映画トラック野郎・爆走一番星』が連続して大当たり取ったことから、女性子供家族連れ映画館への吸収狙い1976年上半期に、"健全喜劇スポーツ映画路線"を敷いたことがあり、失敗して撤退したが、『ボクサー』でスポーツ映画の再挑戦企図したこと、また「トラック野郎シリーズ」での菅原東映への貢献や、実録映画行き詰まり清水健太郎女性圧倒的に人気があったことから、清水東映映画スターとして売り出したい(詳細後述)、女性層にアピールしいきたいという考えもあり、企画通ったとされる1977年夏に岡田東映社長積極的に外部資本提携した映画の製作方針打ち出し8月『宇宙戦艦ヤマト』配給10月、『人間の証明』で角川映画を初配給12月東映セントラルフィルム設立するなど、1977年東映転換期だった。岡田1977年3本1978年には年間6本程度大作製作したいとの方針発表し大作ロングラン体制確立目指したため、1977年東映本体東映東京京都撮影所)で製作した劇映画は、本作含め31本あったが、1978年は僅か12本に減った菅原が「やるとなれば今年」と話してたようにこの年なければボクサー』は製作されなかったかもしれない企画者兼ね菅原何としてもヒットさせなければ面子関わる映画となった

※この「企画成立経緯」の解説は、「ボクサー (1977年の映画)」の解説の一部です。
「企画成立経緯」を含む「ボクサー (1977年の映画)」の記事については、「ボクサー (1977年の映画)」の概要を参照ください。

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