交流送信機と世界初のラジオ放送とは? わかりやすく解説

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交流送信機と世界初のラジオ放送

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 14:30 UTC 版)

レジナルド・フェッセンデン」の記事における「交流送信機と世界初のラジオ放送」の解説

回転式火花送信機開発は、新たな手法完成するまでのその場しのぎの手段に過ぎなかった。レジナルド交流発電送信機の方が優れている考えていた。この方式では単一周波数純粋な正弦波生成でき効率がよく、音声信号送信にも適していた。彼のアイデア通常の交流発電機ではせいぜい数百ヘルツ交流電流しか生成できないが、これをキロヘルツ単位周波数生成できるように高速化するというものだった。つまり、交流発電機高速化することで無線信号をそれに載せて発信するのであるカーボンマイク送信機組み込むことで音声信号発電機発生した交流乗せ信号強さによって振幅変化させる。すなわち、高周波搬送波音声信号埋め込む振幅変調である。しかし交流発電送信機プロトタイプ開発にも時間資金がかかり、それを高出力化するにはさらに数年要する思われた。 レジナルドゼネラル・エレクトリック契約し高周波交流発電送信機設計と製作支援得た1903年GEのチャールズ・プロチュース・スタインメッツが10kHz版を完成させたが使い方制限されており、そのままでは無線送信には使えなかった。彼はもっと高速高出力装置開発アーンスト・アレキサンダーソン依頼し1906年8月、約50kHzの周波数送信機完成した。ただし、出力レジナルド回転式火花送信機に及ばなかった。 交流発電送信機十分な搬送波送信できるレベルとなったが、(その強大な搬送波振幅変調すべく加える、カーボンマイクの)音声信号増幅する手段がなかった。1906年12月21日、ブラントロックで新し交流発電送信機公開実験行い2地点間の無線電話が可能であることを示したまた、無線局有線電話網とつないで通話可能であることも示した。この公開実験詳細なレビューThe American Telephone Journal掲載された。 数日後2つ追加実験が行われた。これが世界初娯楽音楽内容とするラジオ放送とされている。1904年からアメリカ海軍時報気象情報放送していたが、それは火花送信機モールス符号使ったのだった1906年12月24日クリスマス・イヴ)の夜、交流発電送信機使ってブラントロックから短い番組放送したレジナルド自身が『さやかに星はきらめきO Holy Night)』をヴァイオリン伴奏歌い聖書ルカの福音書第2章一節朗読するというものだった同年12月31日大晦日第2回放送が行われた。これらの放送聴いていたのは大西洋沿岸航行する船の無線技師だけであり、人数不明である。現在ではこれらの実験重要性認められているが当時はほとんど話題にならず、すぐに忘れ去られた。この実験最初の記録フェッセンデン自身1932年1月29日にかつての同僚Samuel M. Kinterにあてた手紙である。しかしどの船にもこの放送受信したという記録はなく、当時のどの出版物にも書かれていない放送史家・James E. O'NealはRadio Worldというウェブサイト発表した一連の記事レジナルド四半世紀後にこの事実書いており、日付間違ったではないか示唆したO'Nealは1909年行った実験との混同示唆している)。さらにレジナルドその後放送実験繰り返すことはなく、あくまでも2地点間の無線電話実現向けて開発進めていった。それでも、この実験ラジオ歴史上重要であることは間違いない。なお受信範囲せいぜいkmとされていたが、NESCOの社員James C. Armorはマクリハニッシュでブラントロックから送信され音声信号受信したことがある報告している。

※この「交流送信機と世界初のラジオ放送」の解説は、「レジナルド・フェッセンデン」の解説の一部です。
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