五万節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 22:27 UTC 版)
「五万節」 | ||||||||
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ハナ肇とクレージーキャッツの楽曲 | ||||||||
リリース | 1961年12月(オリジナル・ヴァージョン) 1962年1月20日(ニュー・ヴァージョン) | |||||||
規格 | シングルレコード | |||||||
ジャンル | 歌謡曲(コミックソング) | |||||||
時間 | 3分17秒(オリジナル・ヴァージョン) 3分3秒(ニュー・ヴァージョン) | |||||||
レーベル | 東芝音楽工業 | |||||||
作詞者 | 青島幸男 | |||||||
作曲者 | 萩原哲晶 | |||||||
その他収録アルバム | ||||||||
シングル「ドント節」
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収録曲 | ||||||||
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五万節(ごまんぶし)は1961年12月に発売されたハナ肇とクレージーキャッツ2枚目のシングル[1]。作詞は青島幸男、作曲・編曲は萩原哲晶。発売当初は歌詞が問題となり放送禁止・発売中止になった(その後歌詞を変更して発売された)。また、多くの映画で歌われている。後に、「新五万節」としてリメイクされた。
概要
- シングル「ドント節(どんと節)」のB面曲として発売された。
- 学校卒業後十有余年、どうなっているかの現況をめいめい語る内容で、歌はハナ肇、谷啓、植木等という順番で1番ごとに代わっていく。各人の番が終わるごとに、次の番の担当が「サバ言うなコノヤロー」とツッコミを入れ、自分のパートを歌う。それを2回続けたあと、メンバー全員で1コーラス歌って終了する。「サバ」とは鯖読みという意味である。
- 当初、発売されたヴァージョン(レコード番号JP-1350、原盤番号7H-910)は3番と6番のフレーズが問題となった[1]。どちらも植木等のパートであるが、3番が暴走タクシー運転手、6番がヤクザの大幹部という設定で、歌詞もいささか物騒であり、放送禁止になってしまう[1]。1962年1月20日、歌詞を変更して再録音したものが同品番で再発売された[1]。この時、キーが変更されたほか、1フレーズごとに入る合いの手[1]やラストのハナの台詞「サバ言うなおめえ達コノヤロー」は削られた。
- オリジナル・ヴァージョンは1986年6月21日にアポロンから発売された大瀧詠一監修のカセット『ハナ肇とクレイジーキャッツ 全曲集』(KLF1177)に収録(マスターテープの所在が確認できなかったためレコードからのマスタリングとなっている[1])。1995年発売の『クレージーキャッツレアディスク』でCD化された。2005年発売の『クレイジーキャッツHONDARA盤』、2010年発売の『クレイジー伝説』にはオリジナル・ヴァージョンと再発盤が共に収録されている。
- 当時、この曲の替え歌が全国各地で流行した[1]。
- この曲は東宝クレージー映画をはじめとして数々の映画で歌われており、色々な歌詞違いのヴァージョンもある(例:「流した涙が五万粒」など)。
- 1990年11月25日に発売されヒットした過去のヒット曲メドレー、「スーダラ伝説(編曲:宮川泰、歌:植木等)」にも収録されている。同曲で植木が歌っているのはオリジナルでは谷啓が歌ったパートである[2]。
歌われている映画
- サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ(1962年5月12日/枝川弘監督)…ドント節
- ニッポン無責任時代(1962年7月29日/古澤憲吾監督)
- 夢で逢いましょ(1962年9月15日/佐伯幸三監督)
- ハイハイ3人娘(1963年1月29日/佐伯幸三監督)
- クレージー作戦 先手必勝(1963年3月24日/久松静児監督)…メロディーのみ
- マルサの女2(1988年1月15日東宝/伊丹十三監督) …映画オリジナル歌詞
新五万節
「新五万節」 | ||
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ハナ肇、谷啓、植木等とクレイジーキャッツの楽曲 | ||
リリース | 1986年4月23日 | |
規格 | シングルレコード | |
録音 | 1986年2月21日 東芝スタジオ(オケ録音)[3] 1986年2月24日 赤坂のスタジオ(ボーカル・ダビング)[3] | |
ジャンル | 歌謡曲(コミックソング) | |
時間 | 5分49秒 | |
レーベル | 東芝EMI | |
作詞者 | 青島幸男 | |
作曲者 | 萩原哲晶 | |
その他収録アルバム | ||
シングル「実年行進曲」
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収録曲 | ||
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- 1986年4月23日に歌は同じクレージーキャッツでリメイクされた。作詞は青島幸男、作曲・編曲は萩原哲晶、編々曲は大瀧詠一。クレージー結成30周年記念曲である『実年行進曲』(作詞:青島幸男、作曲・編曲:大瀧詠一)のB面としてリリース。
- 歌詞は全部で10番まであり、これもハナ、谷、植木、という順番で代わっていく。また、テンポは放送禁止バージョンを意識したゆったりとした物となっている[1]。
- 間奏にはこれまでのクレージーのヒット曲のイントロも引用されている。また、途中からメロディーが(バクハツヴァージョンでは歌詞自体も)ドント節に変わる箇所がある。
- ハナの「アッと驚くタメゴロー」や植木の「お呼びでない?」、谷の「ガチョーン」や「ビローン」といった伝説の名ギャグも多数収録されている。
- 『五万節』の歌詞は「学校出てから十余年」で始まるのに対し、24年後である『新五万節』の歌詞は「学校出てからウン十年」(10番のみ「学校出てから三千年」)で始まる。
- 歌詞や合いの手が異なる「バクハツヴァージョン」が存在する。このヴァージョンは長らくカセット『ハナ肇とクレイジーキャッツ 全曲集』(前述)のみに収録の音源だったが、2019年に発売された『クレイジーキャッツ・スーパー・デラックス [平成無責任増補盤]』にボーナス・トラックとして初めてCD化された。
- 2000年11月16日に大瀧詠一監修で発売されたベストアルバム『クレイジーキャッツ・スーパー・デラックス』のDISC-2には「新五万節」の歌入れの様子を収めた「メイキング・オブ・新五万節」が4トラックに渡って収録されている。このトラックでは最初期のテイクから始まり、完成版に至るまでの歌い回しや合いの手の変化、スタジオ内における大瀧とのやり取り、青島幸男が飛び入りで参加して持ちネタの「青島だァ!」を吹き込む様子などを聴くことができる。
脚注
関連項目
五万節(うえけんの五万節)
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「上野顕太郎」の記事における「五万節(うえけんの五万節)」の解説
上野を代表する作品であり、フレーズでもある。 掲載・単行本 週刊モーニング1990年40号(9月20日号。9月6日発売)にて掲載され、『帽子男は眠れない』(講談社)に収録された。 後に『五万節』(エンターブレイン)に再録された。 特徴など 全3話。第2話までは3頁、最終話のみ5頁。「数で笑わせる」をコンセプトに、5万人や5万階を見開きで丹念に描いている。 「打ち合わせは5分、製作は半年」という作品。 「サルでも描ける朝日のようにさわやかに」 『朝日のようにさわやかに』(秋田書店)の第7話。これによると、竹熊健太郎も同じ時期(1990年8月末)に「数で笑わせる」という作品を考えていたが、上野に先を越された、とのことである。 このことを上野は吉田戦車から聞き、竹熊と相原コージの漫画『サルでも描けるまんが教室』のパロディとして「サルでも描ける朝日のようにさわやかに」を執筆した。 この中で竹熊が「ミツユビナマケモノ200頭、老人4万人、警官5万人」という原作を用意しており、オチのコマでそれが再現されている。 なお、同種の漫画としては、他に「宇宙の百人」(早川書房の無料冊子に掲載。単行本未収録)、「宇宙の千人」(講談社ヤングマガジン2001年16号。『五万節』に収録)がある。
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